個人情報保護法は天下の悪法
昨日(平成20年6月25日)、新たな振り込め詐欺の手口かと思われる電話がかかってきました。私と妻と長女が昼食をとっているときでした。
妻が電話をとったのですが、息子に成りすました男が、「携帯電話をなくしたので、通話を止める手続きをとった。もし業者から電話がかかってきたら、電話番号を控えておいてほしい」というのです。妻が、「声がおかしいね」というと、「風邪を引いたので」と言いました。妻は途中で息子ではないと気がつき、いい加減に返事をして電話をきりました。
振り込め詐欺なら、折り返し業者に成りすました男から電話がかかるはずですが、かかってきませんでした。おそらく敵も「これは見込みがない」と思ったのでしょう。
携帯電話をなくした話からどう振り込め詐欺につながるか、興味あるところでしたが、残念ながら真相解明にはつながりませんでした。
最近は振り込め詐欺が増えています。役所から返還金があるとか、払い込んだ料金の一部を返すとかの電話がかかり、ATMの前に呼び出し、振込みをさせる手口が増えていると聞いています。
タイトルの「個人情報は天下の悪法」とは直接関係のない話ですが、このお話を紹介させていただいたのは、個人情報保護法が犯罪を未然に防ぐことは決してないということを示したかったためです。むしろ個人情報保護法が施行されたあと、この種の犯罪は増えています。
私たち市民の中には、個人情報保護法が犯罪を未然に防ぐという誤解が根強くあります。
ところが個人情報保護法はそういう目的で作られたのではありません。
「 行政機関・独立行政法人等の個人情報保護法は、個人情報の 不適正な取扱いによる個人の権利利益の侵害を未然に防止する ため、国の行政機関・独立行政法人等が個人情報の取扱いに当 たって守るべきルールを定める」のが目的なのです。
簡単に言うと、「個人のプライバシーの保護」が目的です。
そのために、役所は私たちが知りたい情報まで隠してしまいます。
例えば私が参加している防犯パトロールの責任者が警察に対して「町内で発生した盗難の手口を教えてほしい」と依頼したところ、個人情報の保護の理由で断られました。
ご存知の通り、社会保険庁は「ねんきん特別便」を出しています。社会保険庁の記録が間違いないかどうかを調べるためです。未記帳の5千数百万件のうち、判明したものが見つかったそうですが、個人情報保護法のためにその内容をねんきん特別便に載せなかったそうです。なんのためにねんきん特別便を出しているのでしょう。
役所も個人情報保護法をどう運用していいか明確なルールを持っていないのです。思いつきや行き当たりばったりで、個人情報保護法が使われています。
一方世の中では、個人情報保護を盾にとって、名簿や住所録の作成にクレ-ムをつける人がいます。便利さが犠牲になっています。法律は民間で作るのには制限は加えていないのです。
敬愛する城山三郎さんは、生前個人情報保護法は悪法と言っていました。その通りだと思います。
江戸時代には「生類憐みの令」という悪法がありました。アメリカには「禁酒法」という悪法がありました。どちらも後年廃止になりました。
個人情報保護法は上の2つの悪法のように命にかかわることはないと思いますが、いずれ廃される悪法ではないかと思います。
私のHPと、私に関係するHPです。
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