裁判員による初めての裁判
裁判員によるわが国初の裁判が、平成21年8月3日から6日まで東京地裁で行われ、6日には被告に対し懲役15年の判決が言い渡されました。
裁判員は6名で、途中体調を崩した女性裁判員の代わりに3日目から補充裁判員の男性参加しました。
裁判員を決めるに当たって東京地裁は候補者名簿の中から抽選で100人を選びました。その中から70歳以上の人や、事前の調査票に辞退を希望した人などを除いて、選考の出席予定者は49名となりました。
そのうち47名が参加、最終的な抽選が行われて、6人の裁判員と裁判員が病気などで出席できなくなったときに代わりを務める補充裁判員3名が選任されました。裁判員は女性が5人、男性が1名でした。約2時間で選任手続きを終了したと新聞に出ていました。
裁判員が担当した事件は、今年5月に東京足立区の路上で72歳の男性が近所の66歳の女性をサバイバルナイフで刺殺した事件です。被告は犯行を認めていたため、裁判の争点は刑の重さに絞られました。どれだけ強い殺意を持って被告を刺したかが量刑を決めるポイントとなりました。
裁判員は市民の目線で被告に質問したようです。
懲役16年の求刑に対して、判決は懲役15年となりました。
8月7日の読売新聞の朝刊には、「裁判員裁判初の判決 全員が会見 『大約成し遂げた つらい部分も』」のタイトルでトップ記事で報道されました。新聞の論調も、裁判を膨張した人も、初の裁判員裁判に肯定的でした。
平成20年12月12日のブログで、裁判員制度に反対する意見が多い風潮に対して、私は次のように書きました。
「裁判員制度はこれからのシステムです。最初から万全のシステムなどありません。いたずらに反対するのでなく、少しずつでも、よりよいシステムにするよう国民が守り立てていくべきと考えます。」
最初の裁判員裁判の報道をみて、裁判員制度はまずは国民に受け入れられたという感を強く感じました。
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