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2010年12月13日 (月)

大国の横暴と怠慢

 平成22年12月10日メキシコのカンクンで行われていたCOP16(国連気候変動枠組み条約第16回締結国会議)が閉幕しました。

 COP16の討議の焦点は2012年で期限切れとなる京都議定書を単純延長するかどうかということでした。

 結論は来年のCOP17以降に先送りされ、日本の恐れていた単純延長はひとまず避けられることになりました。

 京都議定書とは温室効果ガスを数値目標を定めて削減することを決めた議定書で、1997年京都で開催されたCOP3で採択されました。

 京都議定書では温室効果ガスの削減義務を負っているのは先進国だけです。発展途上国は削減義務を負っていないのです。

 現在温室効果ガス排出量の1位は中国です。ところが中国は発展途上国のため削減義務負っていません。

 アメリカは排出量2位の先進国ですが、2001年京都議定書から離脱してしまいました。

 日本は2002年に京都議定書を批准、2005年に京都議定書が発効しました。

 COP16で、日本は京都議定書をこのまま延長することに反対しました。「2大排出国が削減の対象外となっている議定書を延長しても意味がない。米中も参加する新たな枠組みを作るべきだ」と主張しました。

 京都議定書を延長すべきとする途上国と激しく対立しましたが、議長を務めたメキシコのエスピノザ外相の議長案が合意され、全ての先進国、途上国を対象とする新たな枠組みの構築を目指すことになりました。

 なお来年のCOP17は南アフリカのダーバンで開催されます。

 それにしても排出量ナンバーワンとナンバーツーの中国とアメリカが自分たちの義務を放棄して、排出削減に積極的な姿勢を見せていないのは、大国の横暴と怠慢という他はありません。

 この2大大国が温室効果ガスを出し続けているかぎり、確実に地球温暖化が進み続けているのです。

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