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2011年6月10日 (金)

セントラルリーグも指名打者制を採用すべし

 平成23年6月10日現在、プロ野球はセ・リーグとパ・リーグの交流戦が行われています。

 交流戦は別のリーグの6チームと4試合ずつ行います。したがって1チームの合計試合数は24です。現在2チームを除いて18試合を終了しているので、ほぼ4分の3の日程を消化したことになります。

 ここまでの成績はセの41勝、パの59勝、引き分け7となっています。パリーグの圧勝です。

 交流戦が始まったのは2005年です。昨年までの成績はパ・リーグの5勝1敗です。過去6年間の交流戦優勝チームはすべてパ・リーグのチームです。このような結果を見ると、リーグ全体としてはパ・リーグの方が実力が上といってもいいと思います。

 私はこれはパ・リーグの指名打者制が実力向上につながっていると考えています。

 本場アメリカのメジャーリーグでは、1997年からインターリーグ戦が行われています。アメリカはチーム数が多いため、日本のように別のリーグの全チームと対戦するわけではありませんが、インターリーグは日本の交流戦のお手本です。

 アメリカではアメリカンリーグが指名打者制を採用しており、ナショナルリーグが採用していません。本場でもインターリーグの通算成績は、2010年までにアメリカンリーグの1808勝、ナショナルリーグの1652勝となっています。2004年から7年連続でアメリカンリーグが勝ち越しています。

 日米共通で指名打者制のあるリーグが勝ち越しているのです。

 ここで指名打者制の効果を見てみましょう。私の独断が入っているのはお許しください。

 まず投手に与える効果です。投手の完投能力が向上します。

 今年の6月9日までの両リーグの投手の完投数を比較してみましょう。

        全試合 交流戦

・パ・リーグ  36   15

・セリーグ   12    7

 パ・リーグが圧倒的に多いです。指名打者制では投手は打席に立つことはありません。投げることに専念すればいいのです。セ・リーグでは負けている時や接戦の時に投手に打席が回ってきた場合、ピンチヒッターに替わることが多いのです。せっかく好投していても替えられます。9回を投げ抜くチャンスが減り、スタミナや完投能力が養われません。

 皮肉なことに交流戦ではセ・リーグの投手も完投の割合が増えました。半分は指名打者制の試合があるからです。

 次に攻撃に対する効果です。チーム打率が向上します。

 6チームの平均チーム打率

・パリーグ 0.247

・セリーグ 0.239

個人別の成績はそれほどの差は出ませんが、投手が打席に立たない分チームの成績には差が出ます。

 指名打者制のその他の効果には次のような点が考えられます。

・出場できる選手が一人増えるため選手が育つ。ピンチヒッターで出るより、常時出場すれば鍛えられる。

・スリリングな場面が増える。投手が打席に立つとき、最初から打つのをあきらめるような投手がいる。指名打者制ではそんな場面はない。

・選手生命が延びる。高齢になると足や肩が衰えて出場機会が減るが、守備機会のない指名打者なら活躍できる選手がいる。メジャーリーグの松井、晩年の張本、清原などは指名打者で活躍した。

 本来の野球ということからすると、指名打者制は邪道かもしれません。少年野球や高校野球や大学野球は指名打者制には抵抗があると思います。

 しかしお客さんを喜ばせるプロ野球では、楽しい野球、強い野球が求められます。指名打者制が野球を強くすることは、パ・リーグやアメリカン・リーグを見れば明らかです。

 今までのいきさつとか、野球本来の姿などにこだわらず、セ・リーグも指名打者を採用してほしいと思います。今のままだと、ますますいパ・リーグに差をつけられるでしょう。

 

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