中国西域の旅-その2(蘭州大学生との交流会)
中国西域の旅の続きです。
9月11日(日)2日目
午前中蘭州市内見学、午後は蘭州大学生との交流会です。
蘭州は甘粛省の省都です。甘粛省は面積約43万平方キロメートル(日本の約1.1倍)、人口約2677万人(日本の約5分の1)です。蘭州は人口約323万人、古くからシルクロードの要衝、河西回廊の入り口として栄えてきました。
8時30分にホテルを出て、大川さんの案内で歩いて5分のところにある蘭州大学のキャンパスに行きました。前日までは、はっきりしない天気が続いていたそうですが、空が晴れてきました。
蘭州大学は蘭州市の市街地の真ん中にあります。通勤時間帯とあってキャンパスは大勢の市民が通行していました。
キャンパスには大川さんの教え子、蘭州大学の3年生の12人が待っていました。早速キャンパス内で記念写真を撮りました。
バスで市内見物に出発です。11人の女子学生と1人の男子学生が、それぞれ私たち一人一人の側に座って日本語でガイドをしてくれました。60代、70代のメンバーにとっては自分の子供と孫の中間の年齢の学生です。皆さん大喜びで、社内が急ににぎやかになりました。
私とペアになったのは中国最北の黒竜江省出身の女子学生陳さんでした。3年生なのでかなり日本語が話せます。わからない時は持参の電子辞書で手早く調べてくれました。
最初に訪れたのは、黄河越しに白塔山が望める中山路沿いの公園でした。黄河にかかる中山橋を渡って白塔山公園の近くまで散策しました。
次に訪れたのは、甘粛省博物館です。2006年にリニューアルオープンし、省内各地からの文化財や化石などを展示しています。空港前にあった「馬踏飛燕」の原型も陳列されていました。
市内の牛肉ラーメン店で蘭州名物の牛肉ラーメンの昼食をいただきました。日本のラーメンと違ってそばは黄色ではなく、こしもありません。めんの太さは注文できるようです。牛肉その他をトッピングでのせます。辛さも加減できます。あっさりした味でやみつきになるかもしれません。
その後蘭州大学楡中キャンパスに向かいました。
楡中キャンパスは、大川さんの蘭州近況によると、蘭州市内から47キロほど離れた標高1700メートルのところにあり、1年生から3年生はこちらで学び、生活しています。
楡中キャンパスは広々としていました。早速教室がある天山堂の前で記念撮影です。
14時から16時までは私たち12人を迎えての特別授業です。日曜日を選んで大川さんがセットしてくれました。いわば今回の旅行の目玉といえます。60名の学生が出席しました。
授業開始の前に私たち12人の紹介がありました。
特別授業は蘭州大学と楡中キャンパスの紹介から始まりました。PCとプロジェクターを使い、手際よく分かりやすい説明でした。
次は、女子学生4人がSMAPの「世界にたった一つの花」を合唱、 続いて2人の女子学生が松田聖子の「赤いスィートピー」を唄って歓迎してくれました。思いもよらないことで大感激です。
そのあと私たち12人の中から3人が1人30分ほどスピーチを行いました。
大門さんは中国語を学んだ体験談を、武藤さんの奥様の武藤直子さんは日本の家庭の様子や自閉症の子供たちの面倒をみた体験を、私(新田)は中国が日本文化に与えた影響を話しました。
学生は熱心に聞いたようです。懸命に理解しようとしたようです。大川さんから送られたアンケートの結果とコメントから判断されます。
アンケート集計結果では
感想 3年生 2年生
・とても面白かった 83% 75%
・面白かった 17% 25%
理解 3年生 2年生
・よく理解できた 26% 0
・理解できた 57% 28%
・少し難しかった 17% 72%
学生のコメントから見て、理解の点数が低いのは、講師の声が小さく聞きずらかったのと、話の内容が難しかったところがあるようです。講師の責任も大きいと思います。
そのあとはキャンパス内を見学したり、大川さんの宿舎を見学したりしました。
ちょうど9月に入学した新入生が2週間の屋外トレーニングをうけていました。迷彩服に身を包み、教官の指示で、一糸乱れぬ行動です。まるで軍事教練のような感じでした。日本の若者にも鍛えるチャンスがあったほうがいいかもしれません。
最後はキャンパス内のカフェテリアで学生と夕食兼懇親会を行いました。メンバーは学生と私たち12人と大川さんともう一人の日本人の先生です。
ビールとワインと中国料理をいただきながら2時間以上にわたって話に花を咲かせました。
昨日の夜から今日の懇親会まで、大勢の中国の学生と交流しました。大半は女子学生でした。そこで感じたことは、中国の若人のひたむきさとエネルギーと明るさでした。日本語を懸命に学ぶ若者には夢がありました。
私たち高齢者はその姿勢に感銘を受けました。このような機会を作っていただいた大川さんと蘭州大学の学生さんに深く感謝したいと思います。謝謝。
外に出ると中秋節前日のお月さまが輝いていました。
21時、それぞれの思いを抱きながら宿舎の蘭州飛天大酒店に戻りました。
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コメント
私が見過ごしていたこともあり、しっかりした記録のよって改めて新鮮な感じで振り返ることができ、楽しいです。有難うございます。
続きを楽しみにしています。
投稿: 武藤 直子 | 2011年9月20日 (火) 22時01分
見聞先の要旨が判り易く正確に纏まって、写真が旨く補助しているのに感心しました。自分がもう忘れている事も沢山気付かされ感謝です。新田さんは見学しながらも纏めていたのですね。
投稿: 小嶋弘明 | 2011年9月22日 (木) 03時10分
先生こんにちは 私は蘭州大学日本語学科二年生の余陽です 先生が私のことを覚えていないかもしれませんが smapの歌を歌いましたあの四人の中の最も背が高いの子です
先生たちはとても優しい方です 日本人の先生たちとの会話が 蘭州では難しいそれに珍しいことだと思います 心からありがたいと思います
文法の間違いところ お許してください
投稿: 余陽 | 2011年9月27日 (火) 21時14分
先生、こんばんは。私は蘭州大学日本語学部二年生の呂文超
です。その日(九月十一日)、私は歌があまり上手ではないの
で、先生に何も表現をしてあげなかった、ざんねんです。
先生たちの特別授業は本当に面白かったです。どうもありがと
うございます。先生たちは豊かな知識を持っています。実は、
現在の中国では読書が趣味に持っている若者はだんだん少し
くなっています。私たしたちも同じです。でも、特別授業の後、
私は読書の必要を知りました。そこで、毎日課外本を読むこと
ときめました。先生たちのようなすばらしい人になりたいです
が。
文法の間違いところ、ちょっと、お許していただきます。
投稿: 呂文超 | 2011年10月 7日 (金) 22時39分
先生、こんにちは。蘭州大学三年生の謝と申します。市内観光の時、武藤直子さんのペアでした。先生の詳しく、面白い記録の中で、先生方との美しい思い出がもう一度いきいきと浮かびさせまして、ありがとうございます。ところで、ちょっとお伺いたいことがありますが、新入生の屋外トレーニングのことです。中国では普通中高学校、大学に入る前、半月ぐらい長い場合一か月間の屋外トレーニングをうけます。体を鍛える効き目が全くないとは言えませんが、学生にとって大きな影響を与えさせられないと思います。とごろが、日本の場合、小さい時から、真冬でも薄着を着て、超ミニスカートを履くのほうが粘り強い意志と強い体を培うのではないでしょうか。
投稿: 謝云英 | 2011年12月14日 (水) 14時34分