山中教授ノーベル生理学・医学賞受賞
平成24年10月8日、山中京都大学教授がノーベル賞の生理学・医学賞を受賞しました。
さまざまな種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能)を作成した功績によるものです。イギリスのジョン・ガードン博士も同時に受賞しました。
日本のノーベル賞受賞者は1昨年の化学賞の根岸英一アメリカパデゥー大学特別教授と鈴木章北海道大学名誉教授に続いて19人目です。生理学・医学賞は利根川進アメリカマサチューセッツ工科大学教授に続く2人目となります。
山中伸弥教授は神戸大学医学部を卒業、整形外科医を目指しましたが、途中で基礎医学に転進しました。米国でESP細胞を研究し、帰国後、学生3人の小さな研究室から、世界的な研究が始まりました。
「まだ仕事は終わっていない。来週からまた研究に専念したい」「この賞は過去の業績というより、これからの発展に対する期待の意味が大きい」という言葉を受賞後の記者会見で語りました。
これからが問題です。読売新聞の社説に以下のように書かれていました。
「山中教授の所属する京大は、iPS細胞の作製法で国際免許も取得し、研究開発でトップを維持しようと努めている。しかし実用化を目指す研究は海外の方が先行している。山中教授は『欧米は研究資金も人材もはるかに潤沢』と繰り返し警鐘を鳴らしている。今回の受賞決定を契機に、国を挙げて、研究現場を活性化する取り組みを強化せねばならない」
それにしても山中教授のノーベル賞受賞は明るいニュースの少なかった日本にとって大変うれしい出来事でした。
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