長嶋茂雄、松井秀喜両氏の国民栄誉賞受賞に思う
平成25年4月1日、長嶋茂雄と松井秀喜に国民栄誉賞が授与されると発表されました。
突然のことなので、なぜこの時期に受賞が決まったのかちょっと不思議な感じがしました。
4月2日の読売新聞には、「菅官房長官が『長嶋氏は以前から候補に挙がっていた。松井氏の引退が一つの区切りとなった。両氏が師弟関係にあることから同時授与となった』と語り、元横綱大鵬について、『なぜ生前に授与しなかったか』との声が寄せられた。そうした声も考慮したものとみられる。」と出ていました。
国民栄誉賞は王貞治がホームランの生涯記録を作ったときに制定された賞で、王が受賞者の第1号です。
長嶋茂雄は王貞治と「ON時代」を作った野球界の英雄です。この二人の存在と功績がプロ野球を日本の最大の人気スポーツに育てました。安倍首相が「長嶋さんについては遅すぎた感じです」と語っていましたが、その通りと思います。
記録では王でしたが、人気では長嶋でした。長嶋はファンが打ってほしいチャンスに打つ打者でした。国民栄誉賞は当然です。
松井秀喜は長嶋に国民栄誉賞を今の時点で与えるおまけとして受賞したようなものだと思います。
ダブル受賞の話を聞いたとき、一瞬なぜ、「イチロー」、「金田正一」、「野茂英雄」でないのと思いました。
その時点ではイチローが2度国民栄誉賞を断ったことを知りませんでした。イチローに国民栄誉賞の話があったのは当然のことでした。
では、なぜ400勝を達成した金田正一ではないのでしょう。なぜ、単身日本球界を飛び出し、批判の声を跳ね返して、当時選手のストライキで危機に陥っていたメジャーリーグで大活躍し、「日本野球から頂いた最大の贈り物」と言わしめた野茂英雄でないのでしょう。野茂はイチローや松井が海外で活躍できる素地を作ったのです。
松井は日本ではタイトルをとっていますが、メジャーリーグではヤンキース最後の年にワールドシリーズでMVPをとっただけです。イチローが大活躍したWBCには、自分の意思で出ていません。WBCをけったのです。やはり国民栄誉賞は長嶋に受賞させるおまけとしか考えられません。
しかし私は松井秀喜の大ファンです。心からおめでとうと言いましょう。これからはこの授与が間違いでなかったと国民に思わせるような野球界に対する貢献を松井秀喜に期待しています。
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