富士山が世界遺産に
平成25年4月30日、富士山が世界文化遺産になることが決まりました。日本の5つ目の自然遺産ではなく、13件目の文化遺産です。これで日本の世界遺産は17件となりました。
ユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」が、「三保の松原」を除外する条件付きで世界遺産への登録を勧告したのです。「三保の松原」が除外されたのは、45キロ離れており山の一部とは見なせないからとのことでした。
同時に日本が登録を推薦していた「武家の古都・鎌倉」は「不登録」が勧告され、世界遺産となる望みが断たれました。鎌倉の武家文化の重要性を示す文化財が少ないことなどが理由になったようです。
富士山がなぜ自然遺産でなく文化遺産なのか、読売新聞のコラム「よみうり寸評」から借りてきました。(一部省略)
『「この日本一の山について今さら何を言う必要があろう」-深田久弥氏の<日本百名山>の富士山の書き出しです。「おそらくこれほど多く語られ、歌われ、描かれた山は世界にもないだろう」「日本人は子供の時から富士の歌をうたい、富士の絵を描いて育つ。自分の土地の一番形のいい山をさして何々富士と名づける」
こう読んでくると世界文化遺産に登録の運びとなった富士山がなぜ<自然遺産>でなく<文化遺産>なのかが分かる。「世界各国にそれぞれ名山がある。しかし、富士山ほど一国を代表し、国民の精神的資産となった山はほかにないだろう」とこれも<百名山>にある』
私もなぜ今まで富士山が世界遺産でないのか不思議に思ってきました。富士山より美しくない山が世界遺産になっている例はいっぱいあります。やっと日本のエースが登場したと言えるのではないでしょうか。
TBSテレビで日曜日の午後6時から「世界遺産」が放映されていますが、ここに富士山がどういう形で描かれるか楽しみです。
ただこれからが大変です。今でさえ年間三十万人の人が富士山を訪れています。世界遺産になればもっと増えるでしょう。
環境をどう保全していくか、ごみ処理、糞尿の処理など問題山積です。入山制限や有料化などの声が上がっています。みんなで知恵を出し合って富士山という世界遺産を守っていく必要があります。
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