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2014年1月16日 (木)

ふるさと文庫「福田村事件 関東大震災・知られざる悲劇」を読む(NO.680)

 平成26年1月15日辻野弥生さんの著書「福田村事件 関東大震災・知られざる悲劇」を読みました。

 辻野弥生さんは流山市在住で、「ずいひつ流星」を創刊し定期的に送ってくれています。「手賀沼通信」の読者でもあります。この著書もいただいたものです。

 「福田村事件」は流山市の崙書房出版から、ふるさと文庫206として昨年7月出版されました。流山市に出版社があり、ふるさと文庫を出しているということは知りませんでした。まず流山市に敬意を表します。

 「福田村事件」の内容は大変ショッキングなものでした。大変重たく、その詳細を述べるにしのびませんが、辻野さんは「はじめに」の中で次のように書いています。

「平成9年(1997)、私は流山市の年金ホームに暮すお年寄りの一代記をまとめるにあたって、関東大震災に関するいくばくかの資料に目を通す機会があった。その際、被害の大きさもさることながら、私の心を釘づけにしたものは、『朝鮮人虐殺』という信じがたい惨劇の記録であった。(中略)

 虐殺されたのは朝鮮人ばかりでなく、中国人や日本人がいたことも忘れてはならない。

 福田村事件は、虐殺事件を調べるなかで出会った痛ましい事件であるが、関東大震災から90年、当時の様子を語れる人は無にひとしい。この事件は加害者も被害者という側面を持っており、いまさら加害者をあばきたて、糾弾しようというのではない。ただ私の驚きと衝撃を教訓にし、記録にとどめて後世に伝えたいという一心で、重いテーマに取り組んで見た。」

 辻野さんは当時の資料を綿密に調べ、現場にも出向き、事件を知る人や生き残った人から証言を引き出しています。それらを客観的に記録したものがこの著書です。

 なるべく多くの方にぜひ読んでいただきたいと思います。

・「福田村事件 関東大震災・知られざる悲劇」 

 辻野弥生著 崙書房出版株式会社 1260円

 崙書房の電話番号:04-7158-0035  

 

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