「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産へ(NO.813)
平成27年5月4日、ユネスコの諮問機関イコモスが「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」(福岡県など8県)を世界文化遺産に登録することをユネスコに勧告しました。
6月28日から7月8日までドイツのボンで開かれる世界遺産委員会で正式決定される可能性が高いと思われます。
勧告通り登録されれば、国内の世界文化遺産は15件目となります。
「産業革命遺産」は、日本重工業の歩みをたどるもので、幕末に薩摩、長州、佐賀藩などが手掛けた反射炉や造船所跡、ドック跡から、明治時代後期の官営八幡製鉄所や三池炭鉱、三菱長崎造船所に至る8エリアの23件が構成資産です。
同造船所の大型クレーンなど、これまで日本の世界遺産にはなかった稼働中の施設や、「軍艦島」として有名な端島炭鉱が含まれます。
なおイコモスは勧告で、名称のうち、「九州・山口と関連地域」を「製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」に変更することを求めています。
「明治日本の産業革命遺産」8エリアと23構成資産は次の通りです。エリア(所在地)・構成資産名
①萩(山口県萩市)
・萩反射炉
・恵美須ヶ鼻造船所跡
・大阪山たたら製鉄所遺跡
・萩城下町
・松下村塾
②鹿児島(鹿児島市)
・旧集成館
・寺山炭窯跡
・関吉の疎水溝
③韮山(静岡県伊豆の国市)
・韮山反射炉
④釜石(岩手県釜石市)
・橋野鉄鉱山・高炉跡
⑤佐賀(佐賀市)
・三重津海軍所跡
⑥長崎(長崎市)
・小菅修船場跡
・三菱長崎造船所第三船渠
・同ジャイアント・カンチレバークレーン
・同旧木型場
・同占勝閣
・高島炭鉱
・端島炭鉱
・旧グラバー住宅
⑦三池(福岡県大牟田市、熊本県荒尾市、宇城市)
・三池炭鉱・三池港
・三角西(旧)港
⑧八幡(北九州市、福岡県中間市)
・官営八幡製鉄所
・遠賀川水源地ポンプ室
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