アメリカ大統領にトランプ氏が当選(NO.963)
2016年11月8日にアメリカで行われた大統領選挙で、共和党のトランプが民主党のヒラリー・クリントンを破って第45代大統領になることが決まりました。
「世紀の番狂わせ」です。投票前にはアメリカのマスメディアは僅差ながらクリントンの優勢を伝えていました。社説でトランプを指示した新聞は皆無に近く、世論調査に基づく予測は覆されたのです。
トランプの勝因は白人労働者の不満を掘り起こしたことだと言われています。安い賃金で働く移民が白人労働者の仕事や雇用を奪ったとしてメキシコとの国境に壁を築くなどと唱えました。変化を訴えたのです。クリントンでは何も変わらないと感じた白人労働者層がトランプに票を投じました。
米CNNの出口調査によると、トランプに多く投票したのは人種では白人、性別では男性、年代では45歳以上、学歴では大学中退以下となっています。これに該当しない層はクリントンが多くなっています。
トランプは、ペンシルベニア、オハイオ、ミシガン、ウィスコンシン、インディアナなど自動車産業や鉄鋼業の生産拠点が集中する「ラストベルト」を総なめにしました。世論調査に表れない「隠れトランプ」が投票したのです。
トランプ大統領で世の中はどう変わるのでしょうか。
不安定な、予測できないことがいろいろ起こってくるのではないかと言われています。
現にアメリカと日本の株式市場も開票当日は大幅に下げましたが、翌日は大幅に上げています。
以下は私の無責任な予測です。
1 トランプは米国第一の孤立主義と保護主義で海外諸国との関係を悪くする。上院と下院ともに共和党が多数を占めたのがそれを加速する。
2 選挙中に唱えた白人労働者の雇用改善や生活向上などは実現できない。日本の民主党が沖縄の基地を「少なくても県外に移す」と言ったのと同じように絵に描いた餅となる。
3 女性蔑視は大統領になるには障害とならなかったが、大統領の地位を維持するには大きな問題となる。
4 イスラム教徒や移民を敵視して、国を2つに割ったつけが元に戻ることはない。
5 アメリカの地位は中国やロシアより低下しする。
6 テロや国際紛争は今より激しくなる可能性がある。
7 ニクソンと同様任期途中でやめざるを得ない大統領になる可能性がある。
間違ってもケネディと同様に任期途中で暗殺される大統領にはなってほしくないと願っています。
| 固定リンク
コメント