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2017年7月16日 (日)

「やすらぎの郷」はタバコの煙がいっぱい(NO.1036)

 いま(平成29年7月)テレビ朝日で「やすらぎの郷」というドラマが月曜から金曜日までお昼の時間帯に放送されています。

 倉本聰の脚本で石坂浩二が主演、八千草薫、浅丘ルリ子、有馬稲子、加賀まりこ、五月みどり、風吹ジュン、野際陽子、藤竜也、ミッキーカーティスなど昭和を代表する俳優が競演しています。

 ドラマのやすらぎの郷はテレビや映画で活躍した人たちが老後をゆっくり過ごすための老人ホームで、病院や医師を備えており、環境抜群の終の棲家となっています。川奈ホテルでロケをしたようで、前には美しい海があります。

 石坂浩二が倉本聰を思わせるかっての脚本家を演じています。石坂浩二はいわば狂言回しの役で、登場人物が係るいろいろな小事件が起こります。高齢者にとっては結構楽しめるドラマとなっています。

 やすらぎの郷は現実にある老人施設と比べると、夢のような施設と言えるでしょう。

 ところが一つだけ「こんなことが許されていいの」と感じられる場面がしょっちゅう出てきます。それは「タバコ」です。

 倉本聰はヘビースモーカーで知られていますが、それをほうふつさせる様に、石坂浩二の演じる人物が場所をわきまえずタバコを吸いまくるのです。先日の場面 では浅丘ルリ子が演じる女性も一緒にバーで吸っていました。

 石坂浩二が演ずる役は自分のコテージだけでなく、やすらぎの郷のロビーやバーで、ほかの人が居ようが居まいが、一言の断りもなくタバコを吸います。ほかの人の受動喫煙などお構いなしです。

 現実の世界では人が集まる室内では原則禁煙です。高齢者は昔吸っていた人もタバコをやめた人が多く、私の知っている老人で今でも吸っている人は1割くらいです。

 民謡のボランティアで多くの老人施設に行きましたが、タバコを吸っているのは見たことがありません。

 先日テレビで見た石原裕次郎の主演映画「嵐を呼ぶ男」や「銀座の恋の物語」では登場人物がやたらタバコを吸っていました。でもこれは50年以上も前の映画です。一方「やすらぎの郷」現代のドラマです。

 こんなドラマを書く作家とこんなドラマを放送するテレビ局の気がしれません。よくマスコミが放っておくと不思議でなりません。

 昔の映画を放送するときに、よく「この映画には不適切な表現が出てきますが、原作の趣旨を考慮してそのまま放送しました」というテロップが出てきますが、「やすらぎの郷」は現代のドラマです。

 巨匠の書いたドラマだから、おかしな場面も目をつぶるのでしょうか。

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