作家今井絵美子さんの死を悼む(NO.1066)
平成29年10月23日、衆議院議員選挙の結果を大きく報じた読売新聞の死亡欄に作家今井絵美子さんの死が小さく報じられていました。72歳、乳がんでの死です。
今井さんは私の大好きな作家の1人です。昨年妻が買っていた今井さんの数冊の本を読んで病み付きになり、我孫子図書館にある今井さんの著作を2年間でほとんど読みました。
今井さんの小説は江戸時代の庶民を主人公とした人情味あふれる物語です。主人公はほとんどしっかり者の女性です。
読書の記録を調べてみると47冊読んでいました。
・立場茶屋おりきシリーズ 25冊
・便り屋お葉日月抄シリーズ 9冊
・人情おかんケ茶屋シリーズ 6冊
・照降町自身番書役日誌シリーズ 5冊
・綺良の桜
・いつもおまえが傍にいた
「いつもおまえが傍にいた」は70歳で書いた自叙伝です。壮絶な人生だったことがよくわかります。
広島県福山市生まれ、成城大学を卒業し、画廊経営やテレビプロデューサー、夫の自殺など経験します。10歳の息子を連れて上京し作家に挑戦しますがうまくいかず福山に戻って再挑戦、55歳でやっと作家デビューを果たします。
そして15年の間に50冊の小説を書きました。
自叙伝には2015年に乳がんの手術を受け、ステージ4、余命3年を宣告されたことが書かれています。抗がん剤での治療を断りその後も書きまくっているとありました。そしてこの10月8日に亡くなったのです。
猫が好きで自叙伝の「おまえ」は猫のことです。もっと書いてほしい作家でしたが本当に残念です。合掌。
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