補聴器を買う前には耳鼻科受診がおすすめ(NO.1253)
我が家は夫婦で高齢のため耳が遠くなりました。
私はテレビドラマが聴きにくなり、字幕が頼りです。講演会や討論会に行くとき、落語などを楽しむときには美聴だんらんという片耳でコード付きの補聴器を使っています。
妻は私より重症だったため、4年前からオーダーの補聴器を両耳に入れていました。
最近その補聴器でも聞こえが悪くなったため、もっとレベルの高いものに替えようと専門店からためしに試聴用の補聴器を借りてきました。新しくする為には耳の型を取りました。
ところがその夜試聴用の補聴器を外したとき、それまで右側のまずまず聞こえていた耳がかすかにしか聞こえなくなったのです。その時の妻のがっかりした顔が今でも忘れられません。
私もあわてました。夕食時には新しい補聴器はよく聞こえると喜んでいたのに、かえって新しい補聴器が何らかの原因で悪く働いたのではないかと考えました。前日ウィンブルドンの決勝戦であまり眠れませんでしたが、2日続けて眠れぬ夜でした。
翌日名戸ヶ谷病院の耳鼻咽喉科に行くことになりました。私もドクターの声がよく聞こえないときの通訳のためについていきました。
先生はまず耳垢をとりましょうと両耳の掃除をしました。かなり痛かったようです。血の付いた耳垢がびっくりするほど多くとれました。私は耳垢がつかない耳ですのでこんなにも耳垢がたまるのかと驚きました。
そしてもっと驚いたことは耳の掃除が終わったら妻の耳がよく聞こえるようになったのです。補聴器がなくても先生や私の声が普通に聞こえるようになったのです。妻は「白内障の手術のあとよく見えるようになって感動したが、今度はそれ以上に感動した」と言いました。もしかしたら私の耳よりよく聞こえるようになったかもしれません。今まで使っていた補聴器は大幅に音量を下げることになりました。
補聴器を使いだす前にたまっていた耳垢が、補聴器を使うたび奥のほうに押し込められて聞こえが悪くなったのでしょう。それを取り除いたため奇跡が起こったのです。
二人で感じたことは、「補聴器を購入する前にぜひ耳鼻科に行って耳の中を見てもらったほうがいいね」ということでした。
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