読書の終活「新史太閤記」を読み終え「空海の風景」へ(NO.1339)
令和2年5月1日、読書の終活として司馬遼太郎の小説の4作品目の「新史太閤記」を読み終えました。その前に「国盗り物語」を読んだのでその続き物を読んだ感じとなりました。
主人公はもちろん豊臣秀吉です。小説は百姓の子で「猿」と呼ばれた木下藤吉郎の時代から、織田信長の家来となり、出世を重ねて天下を取る直前までを描いています。徳川家康をあの手この手で臣下の礼を取らせたところで終わっています。九州平定や小田原攻めまでは書かれていません。
秀吉の秀吉らしさの真価が発揮される好ましい時代が描かれています。司馬遼太郎はこの時代の秀吉が大好きだったように思われます。私も天下を取るまでの秀吉は大好きです。
ところが天下を取って以後の秀吉は別人になってしまいました。秀頼かわいさのあまり秀次一族を惨殺しました。キリスト教徒や宣教師を処刑したり、どの大名も嫌った朝鮮征伐を起こしたりしました。徳川に天下を取られたのは当然でしょう。
司馬遼太郎は「新史太閤記」の後、「関ケ原」「城塞」で好ましくない時代の秀吉と徳川家康の天下取りまでを描いています。読書の終活の5作目は、流れからすれば「関ケ原」になるのですが、次は気分を変えて「空海の風景」上下2巻を読むことにしました。
司馬作品は戦国時代と幕末に集中していますが、それ以外にもいくつか名著を残しています。「空海の風景」はその1つで、昭和50年(1975年)に初版が出ています。45年前です。私は昭和51年に3版を購入しました。
空海は讃岐(香川県)生まれで、弘法大師ともいわれ、四国八十八か所でも知られています。愛媛県生まれの私は子供のころからなじみの深いお坊さんでした。これも読むのが楽しみです。
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