日本政府は新型コロナを本気で抑え込むつもりはあるのか(NO.1406)
新型コロナウィルスの日本の新規感染者(クルーズ船、空港検疫などを除く)が令和2年11月6日に1000人を超え、11月29日には2670名と過去最高を記録しました。増加傾向は衰えを見せません。
これに対して日本政府は感染防止対策の強力なリーダーシップを発揮することなく、ひたすら国民の自粛を求めています。経済の活性化を求めて始めた「GO TO トラベル」以後感染は増えていますが、国土交通省はやめるつもりはなく、政府や経済再生相や厚生労働省はあいまいな態度を取り続けています。各県知事任せといった無責任な態度です。
「GO TO トラベル」によってどれくらい感染が増えるかという予測や、その結果どれくらい感染が増えたかという分析システムもなく、ただマスクと三密回避と換気等というお題目に頼っているだけです。
ホテルや旅館や飲食店や交通機関は懸命に考えられる対策を取っていますが、人の動きが感染拡大の最大原因である以上、動きを助長してはいけないはずです。
12月1日の読売新聞社説では「新型コロナ対策 感染抑止を最優先に取り組め」と題して次のように書かれていました。要約してみます。
「経済を回復させるためにも、新型コロナウィルスの急速な蔓延を食い止める必要がある。政府の対応には、もどかしさを感じざるを得ない。(中略)
『GO TO』事業は、外出を促す象徴的な対策だ。政府による運用の見直しが小出しになっているのは、政策の失敗という批判を恐れているためではないか。
感染症対策と経済活動の両立に向け、消費の喚起は重要だが、感染者が急増している局面では、後回しにするのが妥当である。柔軟に施策を変更すべきだ。
政府は今月15日までを『勝負の3週間』と位置づけ、国民に感染防止策を求めている。感染抑止の瀬戸際であると強調しながら、人の往来を助長していては、国民は戸惑うだろう。
危機感を共有するため、政府には明確な指針に基づいたメッセージを発出してもらいたい。感染が終息に向かわなければ、経済の再生が遅れるだけでなく、来年の東京五輪への不安が高まろう。政府は当面、感染抑止に最優先で取り組まねばならない。(後略)」
政府、国会議員、役人よ、しっかりしてほしい。それがあなたたちの今の最大の務めだ。
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