森オリンピック・パラリンピック大会組織委員長が辞任してよかった(NO.1435)
2021年2月11日、森喜朗オリンピック・パラリンピック大会組織委員長が女性蔑視と受け取れる発言の責任を取って辞任する意向を示しました。後任には川淵三郎氏が就任する予定です。正式決定は12日の組織委の緊急会合になります。
森氏は2月4日の記者会見で発言を撤回し謝罪しましたが、委員長は続けるつもりでした。ところが国の内外から批判が集中し、大会ボランティアが多数辞退する状況などを招いていました。辞任を決めたのは、IOCが当初「謝罪したのだから問題は終結」としていたのが、「絶対的に不適切な発言であり、IOCの制約に反する」との声明を発表したためだと思います。
森喜朗氏は私と同年齢の1937年生まれ、あの年でよく頑張っているなと見ていたのですが、やはり地が出てしまいました。
2000年4月、脳梗塞で倒れ緊急入院した小渕恵三総理大臣の後を継いで、密室会議で総理大臣になったのですが、1年でやめてしまいました。その大きな原因は、私のふるさと愛媛県の水産高校の練習船「えひめ丸」がアメリカの原子力潜水艦の急浮上でぶつけられて沈没したとき、森総理はゴルフをしていましたが、その際の言動が国民の不評を買い、支持率が急低下、やめざるを得なくなってしまったのです。
今回はその繰り返しのような気がしています。森氏はもともと失言が多く、私にとっては人格的にあまり尊敬できる人ではありませんでした。こんな人がオリンピックの大会組織委員長でいいのだろうかと思っていました。愛媛県の高校生や先生が9人も亡くなったときに、「あれは危機管理でなく事故でしょ」と言ってゴルフを続けた態度と、今回の言動が通ずるような気がするのは、地元びいきのせいだけではないと感じていました。
後を継ぐ川淵三郎氏は初代のJリーグのチェアマンで立派な方だと思います。それにしても森氏より1歳上の高齢です。若人の祭典です。もっと若い人材が日本にはいないのでしょうか。コロナで先は見えませんが、とにかくオリンピック・パラリンピックを無事に終わらせてほしいと願っています。
| 固定リンク
コメント