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2021年5月 5日 (水)

読書の終活「菜の花の沖」を読み終え「峠」へ(NO.1463)

 令和3年5月6日書棚の司馬遼太郎の小説「菜の花の沖」文庫本6冊を読み終えました。これで司馬遼太郎の13作品を読み終えました。

 読み始めたのは1月1日でしたが、6巻目を読み終わるまでに今までかかったのは、途中でほかの本を11冊読んだためです。図書館で予約していたり、人にすすめられたりした本が入ってきたため、そちらを優先しました。

 「菜の花の沖」の主人公は江戸時代後期に活躍した、船頭であり、廻船問屋でもあった高田屋嘉兵衛です。

 嘉兵衛は淡路島の貧しい家に生まれ、少年時代厳しい差別に苦しめながら、兵庫に出て船頭になり、北前船で成功をおさめます。函館港を開き、国後、択捉で航路を開いたり、アイヌと仲良くなって漁業を発展させ、それを兵庫や大阪に運びました。幕府のためにも、商売を弟に任せて尽くします。

 物語の後半は一連の事件が主題です。ロシアのフヴォストフの日本に対する理不尽な暴虐、日本によるゴローニン艦長の逮捕幽閉、ロシアによる高田屋嘉兵衛の拉致とロシアでのリコルド艦長との友好的な生活、最後にゴローニンと嘉兵衛の交換などが描かれます。

 小説では北前船に始まって、松前藩による強圧的な蝦夷支配、嘉兵衛兄弟などの蝦夷地の開拓や漁業や物資の輸送、ロシアのシベリア、カムチャッカ、樺太、千島列島への進出の背景などがいろいろな資料を基に述べられています。司馬氏の綿密な調査と資料の読み込みと分析がうかがえました。

 文庫本6冊にもなったのは、時代背景の描写にかなりの部分が占められていたためです。司馬文学の最高傑作のひとつと言えると思います。処分するのは惜しい気がしますが、終活です、仕方ありません。

 次に選んだのは「峠」文庫本2冊です。平成9年に購入しています。越後長岡藩の河井継之助が主人公です。維新史上最も壮烈な北越戦争に散った英雄の物語です。

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