大河ドラマシリーズー16 第46作~第48作(NO.1680)
第46作は「風林火山」です。
2007年放映、主人公は山本勘助、主演俳優は内野聖陽、原作者は井上靖、脚本は大森寿美男、平均視聴率は18.7%(39位)です。
原作は、この年2007年に生誕百周年となった小説家・井上靖が1950年代初頭に執筆した同名小説「風林火山」で、井上作品の大河ドラマ化は初めてです。
武田信玄(晴信)の軍師として知られる伝説的人物、山本勘助の生涯を描いています。戦国時代の甲斐の国が舞台となりました。原作は勘助の武田家仕官から始まりますが、大河ドラマでは前半生にあたる放浪時代からスタートし、序盤は農民の娘・ミツとの悲恋など、オリジナルの展開となっています。
第12回「勘助仕官」から原作部分に入り、勘助が討死したとされる第四次川中島の戦いが最終回となりました。
なお余談ですが、山本勘助は実在の人物ではないという説があります。山本勘助の名前は、江戸時代に書かれた「甲陽軍鑑」以外には出てこないからです。私の勘違いかもしれませんが、戦国時代の大河ドラマではこの作品以外には登場していないと思います。
第47作は「篤姫」です。
2008年放映、主人公は天璋院篤姫、主演俳優は宮崎あおい、原作者は宮尾登美子、脚本は田淵久美子、平均視聴率は24.5%(17位)です。
原作は宮尾登美子の小説「天璋院篤姫」です。篤姫は鹿児島藩島津氏の分家に生まれますが、藩主島津斉彬の目に留まり養女として江戸幕府13代将軍・徳川家定の正室となります。
家定の死後は「天璋院」となって、14代・徳川家茂、皇女和宮、15代・徳川慶喜などを守りながら、江戸城無血開城にも貢献します。歴史の影で活躍した篤姫に焦点を当てた作品で、ホームドラマ的な要素を強め、夫婦の日常、さらに篤姫が自分にとっての家族(大奥の女性達)を最後まで守り抜き、その中で一途に平和を願い続ける姿を描いています。
幕末を描いた作品は、戦国時代のドラマほど視聴率はよくないのですが、「篤姫」は幕末ドラマとして最高の視聴率を獲得しています。
なお主演の宮崎あおいは「義経」の滝沢秀明より若い、大河ドラマ史上最年少で主演を務めました(放送開始時22歳1ヶ月7日)。
第48作は「天地人」です。
2009年放映、主人公は直江兼続、主演俳優は妻夫木聡、原作者は火坂雅志、脚本は小松江里子、平均視聴率は21.2%(28位)です。
戦国時代の武将上杉景勝に仕えた、家老「直江兼続」を描いています。ひたすら利のみを求める戦国時代に、「愛」を重んじ、「義」を貫き通した武将です。
妻夫木聡は大河ドラマ初出演で主役を演じました。
なおこの作品以後の大河ドラマは、2018年の「西郷どん」以外はすべて原作者のいないオリジナル脚本です。また「天地人」は平均視聴率が20%を超えた最後の大河ドラマとなりました。
| 固定リンク
コメント