2025年6月4日、厚生労働省は2024年の人口動態統計を発表しました。
昨年1年間に国内で生まれた日本人の子供の数(出生数)は68万6061人で1899年の統計開始以来初めて70万人を下回りました。9年連続で過去最少を更新しました。
1人の女性が生涯に産む子供の数を示す「合計特殊出生率」は過去最低の1.15で、前年より0.05低下しました。これが2以上にならなければ人口減少は続きます。
出生数は第2次ベビーブームの1971~74年には200万人を超えていましたが、その後だんだん減少し、2026年には100万人を切り、その後8年で3割減りました。これが続けば日本人は地球上からいなくなります。
婚姻数は戦後最少だった2023年の47万4741組より増えて48万5063組でしたが、コロナ以前には回復していません。
婚姻や出生が減っている理由は2つあると思います。1つは経済的理由で、2つ目は若者の考え方です。
契約社員やパートやアルバイトなどの非正規雇用が増え、収入が少ないうえ収入が安定しないため、結婚や出産に踏み切れないことです。
若者が独身生活の気楽さを選んだり、女性の場合は仕事と子育ての両立を避けたりすることもあります。「晩婚化」「晩産化」も少子化の原因の一つでしょう。
以下は読売新聞の社説の抜き書きです。
「政府は23年に策定した『こども未来戦略』で、児童手当の所得制限をなくし、支給期間についても中学生から高校生年代までに延長した。育児休業中の会社員らへの給付金については、休業前の手取りと同額となるよう引き上げた。
子育てにかかる経済的な負担を軽減する狙いは理解できるが、給付に偏った措置ばかりでは、少子化の流れを食い止められまい。
政府は現行の少子化対策のあり方を見直し、より総合的な内容へと改めるべきだ。」
「国の調査では、25歳~29歳の女性の場合、非正規雇用の人は正社員と比べ、『子供を持ちたい』という人が3割超少なかった。また、同じ年代の男性では、配偶者がいる人の割合は、非正規の方が正社員より6割低かった。
雇用が安定せず、賃金も低くなりがちな非正規の人が結婚や出産をためらうのは無理もない。非正規の正社員化や、正社員採用の枠を増やしていくことは重要だ。
国や自治体は20年度から、役所の事務員や学校の用務員などを、非正規の会計年度任用職員として採用し始めた。民間に正社員化を促すのであれば、まずは行政がこうした職員の、正規職員への転換を進めていくべきだろう。」
「もっとも、いくら行政が仕事と育児の両立を支援しても、若い人が結婚し、子供を産もうと思わなければ意味がない。国が21年に実施した未婚者への調査では、『結婚したら子どもを持つべきだ』と考える人は、6年前の調査と比べて、女性は30ポイント減の37%、男性は20ポイント減の55%と、いずれも大幅に減った。
若者の中には、独身生活の気軽さに満足し、結婚を考えないという人もいるようだ。
結婚や出産は個人の意思に委ねられるべきだ。一方で、少子化が進めば国の成長は見込めず、社会の活力は失われる。年金、医療、介護など社会保障制度を維持するのも難しくなる。今は支える側にいる若い人たちも、将来は支えられる側に回ることになる。そうした事実を若者に認識してもらうことが大切だ。」
私は中学や高校の社会科の授業で、少子化の現状と少子化がもたらす諸問題と少子化を防ぐのは君たち自身だということを知らせることが必要と考えています。
内閣が国会議員がそして何よりも日本国民全体が、少子化を防ぐことが日本にとって最大の問題であることを理解し、それぞれの立場でできることをやっていくべきと考えます。
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