2019年7月23日 (火)

やはり参議院選挙制度の見直しが必要(NO.1255)

 2019年7月21日に参議院選挙が行われ、予想通り与党が過半数を獲得し勝利しました。124名の定員に対し、自民57、公明14で、与党が71でした。野党は立民17、国民6、維新10、共産7、社民1、諸派3、無所属9でした。

 直前の国会でも野党は政策の対案を示せず、閣僚や委員長などに対して解任決議案や不信任決議案を出すだけに終始したことからも国民の信任を得られなかったのだろうと思います。

 もう1つの予想通りは投票率が48.8%と50%を切ったことです。過去2番目に低い投票率です。

 棄権した人はそれぞれいろいろな理由があったことでしょうが、各党から出されたいろいろなおいしい公約にやはり国民の信頼を得られなかったことが大きいと思います。おいしい公約には財源が必要です。財源については企業や高額所得者の税を重くするというだけで数字的な根拠やそれから生ずる問題には触れていませんでした。

 それから忘れてならないのは今の参議院の制度に疑問を持つ人たちが投票に行かなかったこともあると思います。 

 そしてもう1つの予想通り、またまた1票の格差が問題として、弁護士グループが選挙の無効をを求めて全国の8つの高裁に一斉提訴したことです。

 今回の参議院選挙に備えて、政府は昨年2018年の改正公職選挙法で定数を6つ(今回の分は3)増員していました。人口減少にもかかわらず、憲法違反をかわすためでした。

 2015年の改正公職選挙法の付則では「選挙制度の抜本的な見直しを検討し結論を得る」としていましたが、弁護士グループは「定数を増やしただけで抜本的な解決策は全く示されていない。人口比例に基づく定数配分になっておらず無効だ」と主張しています。

 今の参議院の選挙が人口配分で定数を決める限り、この訴訟問題は選挙のたび毎回続くと思います。人口減少と人口の都市集中はこれからも激しくなると予想されます。1票の格差はますます大きくなります。抜本的改正に取り組まない限り、憲法違反の訴訟と定員増加または減少のいたちごっこは続きます。

 欧米も主要国は2院制をとっていますが、人口比例で定員を決め選挙を行っているのはイタリアくらいです。日本も参議院はアメリカをお手本として各県2名を定数とするなどと選挙制度を抜本的に変えるべきです。

 安倍内閣は憲法改正に取り組む姿勢を示しています。おそらく日本の防衛を第一に考えての憲法改正と思いますが、選挙制度改革にも本腰を入れて取り組んでほしいと願っています。

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2019年7月 9日 (火)

参議院は日本にとって必要か(NO.1250)

 令和元年7月4日に参議院議員選挙が公示され7月21日に選挙が行われます。いま、与野党から370人が立候補し選挙運動が繰り広げられています。

 私は以前から日本の政治にとって参議院が本当に必要なのか疑問を持ってきました。衆議院のコピーではないのか、ねじれ現象を起こしたときには重要な決定が遅れたのではないか、本当に必要な論議が行われているのだろうかなどと考えていました。

 特に昨年7月、1票の格差を憲法に違反しないよう、議員定数を6増やした改正公職選挙法が可決成立した時、これから急速に人口減少社会に突入する日本で議員定数を増やすことは時代への逆行ではないのかと強く感じました。

 そこでネットで調べてみました。いくつかありましたが、2003年に国立国会図書館の政治議会課の田中嘉彦氏が書いた「二院制を巡る論点」が公平な立場から書かれたものではないかと感じたのでその内容と最近の情報を合わせてまとめてみます。

 二院制を敷いているのは2016年現在、192ヶ国中77ヶ国で約40%です。

 欧米の主要国は北欧を除きほぼ二院制です。中国、韓国、台湾などは一院制です。

 ところが欧米は二院制といっても議員の任期や選出方法は各国でまちまちです。日本のように直接選挙で各選挙区の人口に基づいて議員が選ばれるのは日本とイタリアくらいです。

 アメリカも直接選挙ですが上院は各州定員2名です。人口には比例しません。イギリスは任命制と世襲制で任期は終身、ドイツは任命制、フランスは間接選挙、カナダは任命制で終身、ロシアは立法・行政機関の長で構成、などどなっています。

 一院制と二院制にかかわる論議としては、フランス革命期の理論的指導者シェイスは、「第二院は何の役に立つのか、もしそれが第一院に一致するなら無用であり、もしそれに反対するなら有害である」と二院制を否定的に述べています。

 一方19世紀のイギリスの思想家ウォルター・バジョットは「理想的な下院が存在する場合には、上院は不必要であり、有害でもある。しかし現実の下院を見ると、修正機能を持ち、また、政治に専念する第二院を併置しておくことは、必要不可欠とは言えないにしても、極めて有益である」と条件付きで肯定しています。

 日本の参議院がどういった経緯で誕生したのか知りませんが、衆議院の修正機能を持っているとは思われません。今までに、「参議院があってよかった」とか、「よくやった参議院」ということはなかったように感じています。

 10月から消費税が2%上がります。私の乱暴な意見で、数字の根拠は全くありませんが、もし参議院をなくせば、議員や公設秘書の歳費、諸手当、議院や議会や議員宿舎などの諸経費、3年に1度の選挙の際の国や各県の選挙費用や人件費などがなくなります。議員や秘書や選挙の応援をする人やマスコミや投票に行く人のワークロードや時間を他の生産活動や経済活動に振り替えるのをお金に換算してみれば、おそらく節約できた諸経費と合わせて消費税の1%くらいは節約できるのではないかと感じます。

 ただなくすためには憲法改正が必要です。ほとんどの参議院議員は反対するでしょう。不可能なら改革すればいいのです。どう改革するかは国民が考えればいいのです。

 最後に田中氏がまとめた二院制の長所と短所を述べます。

<長所(メリット)>

・立法機能の分割により、立法府が全能となることを抑止

・拙速を避け、慎重に審議

・第一院の衝動的な行動をチェック

・数を代表する第一院に対し第二院が国民の「理」・「良識を代表

・国民の多様な意見をきめ細やかに代表

<短所(デメリット)>

・第二院が強い拒否権を有する場合、立法上の行き詰まりが生じる

・両院の機能が重複している場合、政策決定が遅延・両院間の意志の統一を図る必要があり、立法過程が複雑化

・第二院の維持にかかる諸経費が必要

・第二院の意見が第一院や政府によって無視されるようになると二院制の有効性・政治的正当性が喪失

 はたして今の参議院がメリットを有効に活かしているでしょうか。デメリットばかりが目立っているように思えてなりません。

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2018年7月19日 (木)

常識はずれな参議院議員定数増(NO.1144)

 平成30年7月18日、参院定数を6増する改正公職選挙法が衆議院本会議で与党の賛成多数で可決成立しました。

 背景には議員1人当たりの有権者数の格差を合憲状態にするため導入した合区が、「人口減少県の民意が国政に届かなくなる」などの理由をつけ合区を解消しようとしたものです。

 いま日本は人口減少に向かって突き進んでいます。そのような時代に莫大な費用が掛かる国会議員の定数を増やすことはまさに時代への逆行と言えます。とんでもない改正です。

 今の選挙制度は複雑すぎます。各政党と議員の妥協のもとにできた制度で、選挙区からの当選者と比例代表の当選者が複雑に絡み合っています。今は人口の減少の時代に人口が都市に集中する時代です。目先の改正ではすぐまた違憲状態になります。

 衆議院と参議院の違いもあいまい、選挙の方法も似ています。選挙区の区割りがスムーズに行えるようにはなっていません。

 抜本改正が必要です。私はアメリカの例を参考に次ような案を考えてみました。

 まず比例代表はなくします。直接1人の候補者に投票することにします。

 衆議院は都道府県単位で人口に比例して定数を決めます。そしてその各県の定数は4年単位で見直し人口に比例させます。そうすれば1票の格差が問題になることはありません。

 参議院は各県2人を定数とします。したがって定数は94人となります。今の半分以下になります。

 人口の多い県も少ない県も同じ人数ですから地方の声が届かないことはなくなります。3年に1回各県1人ずつ改選するのは今と同じです。

 このように制度を変えるのは憲法改正が必要でしょう。今の議員、特に参議院は定数が大幅に減るため反対が多いと思います。明治維新のように大改革となります。

 それでも変えなければ日本がおかしくなるのではないでしょうか。

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2017年9月15日 (金)

また厚生年金に支給漏れがみつかる(NO.1054)

 平成29年9月14日の読売新聞朝刊に「年金598億円支給漏れ  基礎年金の上乗せ分」とのトップ記事が出ました。

 また年金行政のミスが発見されたのです。ミスは基礎年金に一定の金額を上乗せする「振替加算」が、1991年以降、元公務員の妻など約10万6千人に、合計約598億円の支給漏れがあったのです。

 年金に関しては2010年に不祥事の多かった社会保険庁が日本年金機構になりました。

 2015年にはサラリ-マンの厚生年金と公務員の共済年金が統合されました。しかし統合後も基礎年金の記録は厚労省所管の日本年金機構、共済年金の加入記録は財務省など所管の各共済組合が管轄するという縦割り組織で維持されています。

 ミスの原因は

 ①日本年金機構と共済組合の連携不足で260億円(5万3千人)

 ②支給対象者の届け出漏れで128億円(1万2千人)

 ③機構のシステム処理上のミスで122億円(3万6千人)

 ④機構での事務処理ミスで89億円(5千人)

となっています。

 年金機構では数年前から問題を掌握しながら放置していました。

 「振替加算」は国民皆年金となった1986年以前に専業主婦などが国民年金に任意加入しておらず年金額が低い人に配慮して1991年に導入されました。夫が受け取っていた加給年金分を、妻が65歳になって基礎年金を受け取るときに「振替加算」として受け取る仕組みです。その振替加算分が支給漏れとなったのです。

 公的年金は改正が繰り返され非常に複雑な制度になっています。受け取る側では間違いがあってもそれを見つけることは困難です。

 制度を運用する側が確実に運用することが必要なのです。そして運用体制も統合が必要と思います。

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2017年7月27日 (木)

加計問題についての素朴な意見(NO.1041)

 平成29年24,25日加計問題についての衆参両院の閉会中審査が行われました。

 加計学園の獣医学部新設計画について安倍首相が便宜を図ったかどうかに関して、与野党から安倍首相に対して集中質問や参考人への質疑が行われましたが、決着はつかず物別れに終わりました。

 私はどちらが正しいのかはわかりません。ただこの問題は獣医学部を新設するのに文科省の認可が必要というところに最大のポイントがあるのではないかと思っています。

 以下は獣医師や学部新設などの問題に全く素人としての意見です。独断と偏見かもしれません。

 まず人は職業選択の自由があります。獣医師も職業の一つです。獣医師になるには大学の獣医学部で学び国家試験に合格する必要があります。難易度や途中のプロセスは違いますが医師と同じようなものと言ってもいいでしょう。

 ところが獣医師は足りていると言って文科省は獣医学部の新設を認めてきませんでした。日本獣医師会も新設に反対しています。

 愛媛県では獣医師が不足しているため今治市が文科省に15回も獣医学部の新設を訴えてきましたが、文科相はけんもほろろの態度でした。

 誰が獣医師が足りていると判断するのでしょう。おそらく文科省ではないでしょう。農水省でしょうか。日本獣医師会でしょうか。

 何十年か前、将来医師が余るのではないかと問題になったことがありました。ところが今は医師不足が深刻になっています。医師が集まらないため閉鎖した病院が出てきたり、病院勤務医の過重労働が問題になっている病院もあります。

 将来とも獣医師は足りているのでしょうか。1人前の獣医師になるには時間がかかります。

 また文科省は人を育てることを目標にしているはずです。人を育てる機会を奪う権利はないはずです。なぜ新設を規制するのでしょうか。自分たちの利権を守りたいために規制緩和に反対しているとしか思えません。

 こんな規制を撤廃して、一定の条件を満たしている大学には新設を認めるようにすべきと考えます。

 1月に文科省が組織ぐるみで国家公務員法に違反する事態が発覚し、前川次官が引責辞任しました。うがった見方をすれば、江戸のかたきは長崎でとばかり、今回安倍首相を攻撃しているようにも見られます。なおこれは私の独断です。

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2017年1月24日 (火)

文科省が組織ぐるみで天下りあっせん(NO.985)

 平成29年1月20日、政府の再就職等監視委員会は、文部科学省が組織ぐるみで吉田大輔元高等教育局長の再就職をあっせんするなど計10件が国家公務員法に違反し、違反の疑いのある事案を含めると計38件になると認定しました。

 文科省は自ら違反行為をしたと認定された前川喜平次官を含む7人を停職や減給の懲戒処分を行いました。

 前川次官は引責辞職をし、後任の次官には戸谷一夫文部科学審議官が就任しました

 官僚の天下りは以前から問題になっており、国家公務員法で禁止されています。

 文科省という人の教育にあたる中心の省が、組織ぐるみで、同省OBも使った「天下りシステム」を構築していたことは絶対に許されないことです。

 監視委の調査に対し、文科省はあっせん先の早稲田大学を巻き込んで「口裏合わせ」をするなど隠ぺい工作を行っていました。引責辞任した前川喜平前次官自身もあっせんに直接関与していました。開いた口がふさがらないとはこのことです。

 ほかの省の大臣は否定していますが、ほかの省でも天下りあっせんがあるのではないかと疑わざるを得ません。

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2016年6月16日 (木)

舛添東京都知事が辞任(NO.921)

 平成28年6月15日東京都の舛添要一知事は都議会議長に辞職願を提出し、都議会は全会一致で辞職に同意しました。舛添知事は就任から2年4か月で都庁を去ることになりました。

 舛添知事は高額な海外出張費、公用車を使っての湯河原の別荘通い、政治資金を使った家族旅行や美術品の大量購入などの公私混同に批判が集まりました。

 きっかけとなったのは週刊文春に載った都庁関係者からの内部告発でした。ところがその後次々と問題が発生しました。

 舛添氏は元検事の弁護士に調査を依頼し、6月6日に「政治資金の私的流用について不適切だが違法性はない」との調査結果を公表しました。

 しかしその結果はますます都議会や都民に不信感を抱かせました。6月13日には都議会は1問1答形式の集中審議で知事に質問しましたが、議員を納得させられる返答がありませんでした。

 都議会では野党を中心に不信任案提出の動きがあり、与党の自民、公明両党も参院選への影響などを考慮して不信任案に提出に同意することになりました。舛添知事は不信任案が提出される前に辞職願を提出したのです。

 舛添知事は、リオ オリンピックとパラリンピックの閉会式に出席して、リオ市長から大会旗を引き継ぎ世界に向けて東京をアピールすることにこだわり、9月まで知事を続けさせてほしいと訴えましたが、許されませんでした。

 自分が蒔いた種です。もっと早く辞めるべきだったという声が多く聞かれました。

 これで東京都知事は猪瀬知事に続いて金の問題で任期途中で2人の知事が辞めることになりました。石原知事は金に絡む原因ではありませんが、やはり途中でやめています。

 今度はクリーンでしっかり仕事のできる知事を選んでほしいと思います。新しい知事には東京オリンピックを成功させる大役があります。

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2015年9月20日 (日)

安全保障関連法成立(NO.848)

 平成27年9月19日未明、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法が参院本会議で、自民、公明、元気、次世代、改革の各党などの賛成148票、民主、維新、共産、社民、生活の各党などの反対90票で成立しました。

 安保関連法は下記の構成になっています。

現行10法を改正する一括法

・自衛隊法

・国連平和維持活動(PKO)協力法

重要影響事態法

・船舶検査活動法

・武力攻撃・存立危機事態法

・国家安全保障会議(NSC)設置法

・米軍等行動円滑化法

・特定公共施設利用法

・外国軍用品等会場運輸規制法

・捕虜取扱い法

新法

・国際平和支援法

 の2本からなっています。

 これにより自衛隊に海外派遣を随時可能にでき、自衛隊が米軍を支援する活動を日本周辺だけでなく地理的制限をなくし、弾薬の提供を解禁しました。

 重要事態に至らない平時でも

・日常的な警戒監視・情報収集

・弾道ミサイル発射への対処

・海賊対処活動

・海外邦人の救出

 などが対象に加わりました。

 この法案については私はあまり理解できていませんでした。しかし国会周辺では連日デモが続いたり、マスコミもそれぞれの立場で取り上げていました。違憲論争も活発でした。

 しかし例によって国会でのドタバタが繰り返されて法案は成立しました。

 そこで新聞各紙の社説を見てみました。読売は紙面とネットの社説が違っていましたが、他の社説はネットで読んだものです。

 読売、産経、日経の3紙は安保法案成立を歓迎していました。

<読売>抑止力を高める画期的な基盤だ「積極的平和主義を具現化せよ

<産経>新安保法成立 戦争抑止の基盤が整った 国民守る日米同盟の強化 

急げ

<日経>どう使うかで決まる安保法の評価

 ただ3紙とも国民への説明や国民の理解を得る努力を怠らないよう注文を付けていました。

 朝日、毎日の2紙は安保法成立は許せないと論じていました。

<朝日>安保法制と民主主義-新たな「始まり」の日に

<毎日>安保転換を問う…法成立後の日本

 朝日は例によって自分の立場で語らず、第三者的な論評です。毎日はまじめに取り上げています。

 いずれにしても日本の平和と安全は自分達が中心になって守っていかなければならないのではないでしょうか。

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2015年8月27日 (木)

日本生命が三井生命を買収へ(NO.841)

 平成27年8月26日の読売新聞の夕刊に「日生、三井生命を買収へ」という記事を目にしました。元三井生命の社員としては大きな驚きでした。

 私は昭和35年(1960年)3月に大学を卒業して、4月1日より三井生命に就職しました。三井生命に在職したのは4年半でしたが、大変楽しい会社生活でした。 現在もそのとき一緒に入社した同期会には参加しています。

 生命保険会社も金融自由化と日本経済のバブル崩壊とともに、倒産や合併の嵐が吹き荒れました。

 三井系の金融会社は住友系の金融会社と合併し、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三井住友海上保険が生まれました。

 三井生命も住友生命と合併するのかと思っていましたが、なぜかそのまま残りました。部外者の私には理由はわかりませんでした。

 日本生命は長らく生命保険のトップ会社として業界に君臨していました。ところが2015年3月期決算で保険料収入が第一生命に抜かれ戦後初めて2位に転落しました。

 業界8位の三井生命を買収すれば、保険料収入は6兆円近くになり、トップの座を奪い返すことになります。

 読売新聞には、

 「日本生命は三井生命に対し株式公開貸付け(TOB)を実施し、株式を取得する方向だ。買収額は2000億~4000億円で交渉を進めている。三井生命の大株主である、三井住友銀行、三井住友信託銀行などはTOBに応じ、保有株式の大半を売却する。三井生命は日本生命の子会社となるが、三井ブランドは残す方向で調整している」

 とありました。

 どんな形で決着がつくか、興味を持って見守っていきたいと思います。

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2015年8月26日 (水)

やっと共済年金が厚生年金に統合される(NO.840)

 平成27年10月から被用者年金一元化法が施行されることになりました。

 被用者年金はサラリーマンなどが加入している厚生年金、国家公務員が加入している国家公務員共済年金、地方公務員が加入している地方公務員共済年金、私立学校の教職員が加入している私学共済年金の4つに分かれていました。

 一元化法によって共済年金は廃止され、10月からは公務員も私学の教職員も厚生年金の加入者となります。

 統合の目的は、官民格差をなくすことです。今までは公務員のほうが民間より給付が手厚く、保険料は安く済むという官民格差がありました。

 私は2004年9月の手賀沼通信第78号で被用者年金一元化の必要性について書きました。また2011年10月15日の手賀沼通信ブログでは、「『年金支給年齢引き上げ』だけでなくほかにやることがある」とのテーマで被用者年金の一元化を早くやるべきと書きました。

 それからかなり年数が経過しましたが、公務員の抵抗を無視してでも年金一元化に踏み切ったということは、それだけ国や地方自治体の財政が苦しくなり、国や地方自治体の借金が増えているということです。今後福祉の給付を減らさざるを得なくなると思いますが、その前に官民格差を是正しなければ国民の理解が得られないことを、お役人も悟ったということではないでしょうか。

 被用者年金一元化の主な内容です。

・共済年金を廃止 

 公務員、私学の教職員も2015年の10月から厚生年金に加入

・保険料率を統一 

 15年10月時点の保険料率は公務員が17.278%、私学の教職員が13.557%で、ともに厚生年金の17.827%より低い。段階的に引き上げ、公務員は2018年、私学の教職員は2027年以降に厚生年金(その時点で18.3%)と統一

・職域加算を廃止

 平均的な公務員で月2万円程度を受け取れる「職域加算」を廃止するが、代わりの公務員向け新年金を創設

・遺族年金

 遺族共済年金を受給している人が亡くなった場合、一定の条件を満たせば遺族が引き続き受給できる「転給」の仕組みを廃止

・公務員OBの年金減額

 共済年金制度ができる前の旧恩給制度時代に働いていた人は、共済年金の受給額を最大で1割減額(2013年から実施済み)。年金に投入されている税財源の削減が目的

 遅きに失した改革でしたが、年金制度にはまだまだ問題が残っています。次の大きな改革は国民年金の保険料の未納をなくすことです。これには国民年金(基礎年金)の保険料を税方式に変えるのが一番ではないでしょうか。

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