2008年5月10日 (土)

佐伯泰英の小説が面白い

 最近佐伯泰英と浅田次郎の小説を読み漁っています。その前に山本一力、吉村昭、高杉良の小説をほとんど読みつくして、次にはまったのが佐伯泰英と浅田次郎です。

 今までに佐伯泰英の小説は16冊、浅田次郎の本は30冊読みました。浅田次郎の30冊には小説だけでなくエッセイも入っています。

 今回は佐伯泰英について書いてみましょう。

 大きい書店に行くと、かならず佐伯泰英のコーナーがあります。すべて時代小説、すべて文庫本です。よく売れているようです。

 佐伯泰英は冒険小説や国際謀略小説も書いていますが、コーナーに並んでいるのは時代小説ばかりです。すっかり時代小説作家のイメージが定着してしまったのでしょう。

 テレビドラマでもよく放送されます。以前NHKで放映された「陽炎の辻」シリーズ、今テレビ東京で放送されている「密命~寒月霞斬り」シリーズがそれです。

 佐伯泰英の時代小説はシリーズものです。次のように10のシリーズがあり、それぞれ天下無敵の剣客が登場し、悪い相手をやっつけるという筋書きです。痛快な小説ばかりです。

①密命 

②夏目影二郎始末旅

③古着屋総兵衛影始末

④鎌倉河岸捕物控

⑤吉原裏同心

⑥長崎絵師通吏辰次郎

⑦居眠磐音江戸双紙

⑧悪松

⑨酔いどれ小藤次留書

⑩交代寄合伊那衆異聞 

 大変な多作家で、よくもこれだけ書き分けられるなと思います。背景はすべて江戸時代ですが、少しずつ時代を変えて、歴史上の人物や事件も取り入れられており、その博識ぶりに感心します。乱作という感じはしません。

 電車の中や病院の待合室などでの暇つぶしに、気楽に読める肩のこらない小説と言えるでしょう。

著者に関係するHPです。

http://members3.jcom.home.ne.jp/ynitta/(手賀沼へいらっしゃい)
http://members3.jcom.home.ne.jp/nittay/(手賀沼通信バックナンバー)
http://www.josuikai.net/semi/koyukai(最新の手賀沼通信)

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2007年3月28日 (水)

山本一力を読む

平成19年3月31日に山本一力が直木賞をとることになった「あかね空」の映画化作品が封切られます。主演はNHKの大河ドラマ「風林火山」で活躍中の内野聖陽と中谷美紀(恥ずかしながらこの女優については知りませんでした)です。江戸時代、市井の片隅で貧しくも家族で助け合って生きる温かい庶民のお話です。

 山本一力の小説には歴史上有名な英雄はほとんど出てきません。藤沢周平の小説が山形県の小さな藩の貧しい武士が主人公であるに対して、山本一力の小説は江戸の下町深川や富岡八幡宮や大川(隅田川)の近くで暮らす貧しい町民が主人公です。2人の作家が描く世界は異なるものの、くしくも同じような舞台回しで人気を得ているのは不思議ではありません。共通してストーリーの背景に流れているのは、登場人物の人間としての温かさと家族に対する愛です。

 また山本一力の深川近辺に対する愛着は大変なもので、よくここまで同じところを書けるものと感心させます。たまに生まれ故郷の土佐が出てきますが、後はほとんど深川が小説の舞台です。

 山本一力は1948年高知県生まれ、いろいろな人生経験を経た末、巨額の借金を抱え、その借金を返すために作家になったという変わった経歴の持ち主です。

 私はこの2年余り吉村昭と高杉良と山本一力にはまっています。

2005年7月に初めて山本一力の世界に夢中になって以来、「損料屋喜八郎始末控え」「大川わたり」「家族力」「あかね空」「深川駕籠」「いっぽん桜」「はぐれ牡丹」「蒼龍」「欅しぐれ」「梅咲きぬ」「お神酒徳利」「深川黄表紙掛取り帖」「峠越え」「だいこん」「背負い富士」「赤絵の桜(損料屋喜八郎始末控)」「辰巳八景」「草笛の音次郎」「牡丹酒」「道三堀のさくら」を読みました。現在は「銭売り賽蔵」を読んでいます。全て我孫子市の図書館で借りて読んだものです。

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