2020年7月14日 (火)

反日種族主義を読んで51年前の韓国訪問を思い出す(NO.1363)

 令和2年7月14日、李栄薫編著の「反日種族主義」を読み終わりました。

 この本は李栄薫を含む韓国の知識人6人が「日韓危機の根源」を韓国側から描いた著作で、韓国で大ヒットした後日本語に訳され文芸春秋社から出版されました。読んでみて韓国にもこんなに冷静に自国の文化を批判する人たちがいるということに驚きました。

 プロローグは「嘘の国」というタイトル、「嘘をつく国民」というサブタイトルで、「韓国の嘘つき文化は国際的に広く知れ渡っています」という文章で始まっています。「嘘をつく政治」では「国民だけがそうなのではありません。政治が嘘つきの規範を示しています。嘘が政治の有力な手段として登場したのは2002年からではないかと思われます」。

 私にとっては「目からうろこ」の書物でした。「反日種族主義」という言葉は初めて聞く言葉です。プロローグで反日種族主義を次のように定義していました。「韓国の民族主義には、自由で独立的な個人という概念がありません。韓国の民族はそれ自体で一つの集団であり、一つの権威であり、一つの身分です。そのため、むしろ種族といったほうが適切です。隣の日本を永遠の仇と捉える敵対感情です。ありとあらゆる嘘が作られ広がるのは、このような集団心性によるものです。すなわち反日種族主義です」。

 本の内容は「食料の収奪」「強制徴用労働者」「竹島ー韓国では独島」「慰安婦」などの問題を取り上げ、その真相を明らかにしています。本の最後は「亡国の予感」として「亡国の予感を拭い去ることができないのは、その原因を作っている反日種族主義の横暴に対し、この国の政治と知性があまりにも無気力なためです」と書いています。

 韓国内では当然のことですが、この本に対して猛烈な反発がありました。一方で同調する人も多かったようです。

 この本を読んで、51年前の1969年、32歳のとき初めて韓国を訪れたころのことを思い出しました。日本IBMにいたときに、韓国IBMが三星物産(今のサムソングループ)系列の東邦生命にシステム/360を売り込んでいましたが、その販売をサポートするため韓国に行ったのです。当時は朴正煕の軍事政権時代でした。パスポートは1回限り、1ドル360円時代、ドルは相手先のサポート要請がなければ持ち出せませんでした。空港では持っていた週刊誌を1ページごとにチェックされ、夜の12時から朝の4時までは外出禁止、時々防空演習がありました。

 2年後にはそのシステム/360を使ってのシステム作りに訪韓しました。

 ところが当時は慰安婦問題とか徴用工問題とか竹島問題は全くありませんでした。当時の韓国は「漢江の奇跡」と言われた経済成長期に入る以前で、経済面では必死に日本を見習おうとしていました。お客様では日本語が通じ、和やかな意思疎通ができました。

 「反日種族主義」の著者によると、今のような問題が出てきたのは戦後40年~45年たってからのことです。学校の教科書もそのころから反日をあおるように変わったようです。金泳三大統領や廬武鉉大統領が反日政策を取りました。今の文在寅大統領も反日です。

 つくづく世界が変わってきていることを痛感しました。韓国だけでなく、コロナもあってアメリカや中国もどちらかというと悪いほうに変わってきているのではないかと思っています。

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2020年2月 4日 (火)

イギリスはEU離脱で大英帝国復活がなるのだろうか(NO.1310)

 2020年1月31日イギリスがEU離脱を果たしました。

 国民投票で離脱を決めてから、離脱をめぐる国内の政治混乱のため、離脱日は3度延期されました。ジョンソン首相はやっと念願がかなったわけです。

 ただ国内は2つに割れました。離脱に賛成するのは、主に地方、高齢者、労働者で、ロンドン、若者、高学歴者はどちらかというと残留派です。乱暴な言い方かもしれませんが、トランプ大統領の支持者と同じような階層が離脱賛成派という感じです。

 イギリスがEUに加入してから、EU内での人の移動が自由になったため、ポーランドなどの東欧諸国から移民が大勢イギリスにやってきました。東欧諸国では仕事がなかなか見つからなかったためです。移民は低賃金で働くため、イギリス人の職を奪いました。また途中からやってきて、イギリスの高福祉制度の恩恵を受けることができました。治安も悪くなりました。イギリス人にとっては目障りで、我慢ならなかったのです。

 また、政治や経済の面からは、EUのルールが優先され、イギリス流は制限を受けたのです。プライドの高いイギリス人にとっては、これも我慢の限界を超えたようです。イギリスはもともと通貨もユーロではなくポンドを使っていました。大英帝国復活を願って、イギリスファーストを取ったわけです。これもトランプに似ています。

 今年の12月末までは移行期間のため今までと変わりませんが、通商上の混乱を防ぐためには、それまでにEU諸国やEU以外の主要国と個別に協定を結ぶ必要に迫られています。

 日本の多くの企業も、今まではイギリスにEUの拠点を置いていましたが、それをEU内の国に移転する動きが出ています。イギリス内の工場を閉めるとことも出てきています。

 EU離脱で、はたして大英帝国は復活するのでしょうか。世界経済に与える影響を少なくすることができるのでしょうか。心配とともに、興味をもって成り行きを見ています。

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2018年11月 9日 (金)

アメリカの中間選挙の結果をどうみるか(NO.1182)

 2018年11月6日アメリカの中間選挙が行われ、上院は共和党が、下院は民主党が制し、議会はねじれ状態の結果となりました。

 最終結果はまだ出ていません。アメリカの選挙の開票は原因はわかりませんがいつも結果が出るのが遅く、9日のNHK NEWS WEBでは、

     共和党  民主党

・上院   51    46   残3

・下院  201   224   残10

となっていました。

下院は改選前では

     共和党   民主党

      235    193

でしたので、惨敗と言えます。

 トランプ大統領は「上院での議席増は歴史的快挙」と言っていますが、下院での敗北については何も言っていません。敗北を認めたくないのでしょう。

 大統領のこの2年間の言動に国民の多くがノーを突きつけた結果ではないでしょうか。

 ただこれでトランプのやり方が変わるとは思えません。逆にトランプ流を強める方向に行くような気がします。読売新聞は「予算を伴う政策困難に」とありましたが、大統領令で進める政策は強行するだろうとも言われています。

 アメリカは一層分断が強くなり、世界は一層混迷するかもしれません。

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2017年12月11日 (月)

またトランプ大統領が愚行(1081)

 2017年12月6日エルサレムをイスラエルの首都と認めると宣言し、位置づけをあいまいにしてきた歴代政権の方針を転換しました。

 国務省に対しては、テルアビブの米大使館をエルサレムに移す準備への着手を指示しました。

 エルサレムはキリストが処刑されたされた地ですが、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地になっています。

 イスラエル東部・パレスチナ自治政府にある都市で、イスラエルはエルサレムが首都と宣言していますが、国連など国際社会はこれを認めておらず、各国がテルアビブに大使館や領事館を置くなど、テルアビブを事実上の首都とみなしています。

 国連安全保障理事会は12月8日、トランプ大統領の宣言について緊急理事会を開きました。各国からは米国の決定に避難や懸念が相次ぎました。

 パレスチナでは各地で抗議デモが相次ぎました。10日までの情報では4人が死亡、千数百人の負傷者が出ています。

 トランプ大統領が突然この宣言をしたのは選挙公約を守るためだったと言っています。また独りよがりの愚行です。世界平和や安定などお構いなし、自分さえよければという考え方が見られます。

 読売新聞社説には、政権とロシアの癒着疑惑から、国民の目をそらせる思惑も否定できないと出ていました。

 これからこの問題がどんな状況に発展するか不安を隠せません。トランプのおバカはどこまで続くのでしょうか。

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2017年9月 8日 (金)

北朝鮮に対する日本の選択肢は二者択一(NO.1052)

 平成29年9月3日に北朝鮮が核実験を行った後、北朝鮮をめぐる世界の動きは日々めまぐるしく変わっています。

 日米は石油禁輸を含んだ制裁を国連安保理に提案しようと考えていますが、中国とロシアは話し合いによる解決を目指しています。

 石油の禁輸が実現すると、北朝鮮は国が崩壊する可能性があります。日本が真珠湾を奇襲したのは、アメリカが石油禁輸を決定し、日米会談が決裂、軍が暴発したためです。

 もし北朝鮮が石油を断たれたら、金正恩は核弾頭を付けたICBMでアメリカと日本と韓国を同時攻撃する危険性があります。まず狙われるのは東京、沖縄、グアム、ソウルだと思います。その後北朝鮮は抹殺されるかもしれませんが、その前に日米韓は大きな被害と悲劇に見舞われるでしょう。

 それを避けるためには日本の選ぶ道は次のどちらかしかないと思います。

 1つはトランプに乗っかって石油禁輸などといった強硬な提案をやめ、話し合いを主張している中国とロシアに北朝鮮と話し合いをさせることです。安倍さんはその調整役に一役買うことです。

 太平洋戦争開戦の前、欧米から要求された日中戦争の停戦と中国からの日本軍の撤退を軍が呑めなかったように、金正恩もせっかく開発した核とICBMの廃棄をいまさら認めることはないでしょう。

 中国とロシアの役目は、金正恩との話し合いにより、そのいずれかも使わせないよう、またアメリカを挑発しないようにさせることです。それにはアメリカのほうにも北朝鮮を挑発しないような譲歩は必要でしょう。話し合いは中国とロシアにきっかけを作ってもらい、アメリカ、日本、韓国も加わるべきです。

 アメリカは中国やロシアにリーダーシップをとられてメンツを失うかもしれませんが、核戦争の悲劇を避けられれば仕方ありません。

 もう1つの道は日本にも核を持ち込ませて、アメリカの核の傘にすっぽり入ってしまうことです。日本に持ち込んだ核の力により、北朝鮮の日本に対する核使用を抑えることです。

 これには日本の世論の反対が大きいと思いますが、3度目の核被害国になることを防ぐには1つの大きな切り札になると思います。

 安倍首相は1954(昭和29)年生まれ、トランプは1964(昭和21)年生まれ、2人とも太平洋戦争は知りません、あの悲劇も体験してはいません。戦争を軽く考えています。

 金正恩もトランプもある種の狂人です。安倍さんはこの2人に振り回されてはなりません。日本に核が落とされたら東京オリンピックは露と消えてしまうでしょう。

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2017年5月10日 (水)

韓国大統領に文在寅氏が当選(NO.1018)

 2017年5月9日韓国大統領選挙が行われ、「共に民主党」の文在寅氏が「自由民主党」の洪準杓氏と「国民の党」の安哲秀氏を破り、当選しました。

 そして10日午前中に第19代大統領に就任しました。

 文氏は「親北朝鮮・反日」と言われています。9年ぶりの左派政権が誕生します。

 今回の大統領選は朴槿恵前大統領が3月に罷免されたことに伴い、12月の予定を前倒しして行われたものです。朴氏の友人による国政介入事件で明らかになった財閥と政治の癒着解消、若年層の雇用問題、挑発を続ける北朝鮮への対応などが争点となりました。

 文氏は反朴を掲げ、若年層から支持されました。世論調査でもトップの支持率でした。予想通りの結果となりましたが、公約に掲げた韓国が抱える諸問題の解決ができるかどうかお手並み拝見です。

 慰安婦問題の日韓合意についても再交渉を唱えていますが、これは日韓で「最終的かつ不可逆的な解決」だったはずです。2国間の取り決めを簡単に覆すことはできません。

 アメリカのトランプ大統領、イギリスのメイ首相、韓国の文大統領、誰が「名」の名を勝ち取るか、見ものです。

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2017年5月 9日 (火)

フランス大統領にマクロン氏が当選(NO.1017)

 20017年5月7日、フランス大統領選挙の決選投票が行われ、マクロン氏がルペン氏を約2070万票(有効投票の約66%)対約1064万票(同約34%)で破り勝利を収めました。

 マクロン氏は中道で無所属、EUの統合推進を唱えていました。一方ルペン氏は極右政党・国民戦線の党首で、EU離脱を唱えていました。

 マクロン氏は39歳フランス史上最年少の大統領になります。マクロン氏の両親は医師、29歳の時に高校時代の恩師で25歳年上のブリジットさんと結婚しています。ハンサムなイケメン大統領です。

 今回の選挙結果について読売新聞では「既存政治への不振鮮明に」として、次のような解説をしています。

 「マクロン氏の勝利は、主要先進国であるフランスが国際主義に踏みとどまり、世界に広がる『自国第一』の流れに歯止めをかけた点で意義が大きい。

 しかし社会、共和の2大政党がいずれも決選投票に進めない異常事態が起きた。ここでわき上がった仏国民の既存政治に対する不信はイギリスの国民投票や米大統領選で示された既存支配層に対する怒りや不満とそう違わない。(中略)

 39歳の若い指導者が取り組むのは、逆戻りしかけたEUの更なる推進、分断された国民の統合、そして政治への信頼回復。『今回示された怒りや不満を尊重する』と述べたマクロン氏の手腕に、今後も世界は注目するだろう。」

 今回の投票率は74.62%で、前回の決選投票より約6%低くなりました。白票・無効票も過去最多の11.49%を占めました。

 マクロン氏は大きな課題を抱えた舵取りになりそうです。

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2017年3月13日 (月)

韓国朴大統領罷免される(NO.998)

 平成29年3月10日韓国の朴槿恵大統領の弾劾審判で、憲法裁判所は朴大統領を罷免する決定を宣告しました。理由は国政介入で逮捕された友人の崔順実被告の利益のために、「大統領の地位と権限を乱用した」重大な憲法・法律違反があったと認定されたためです。

 1948年の大韓民国政府樹立以来、大統領が罷免されるのは初めてです。朴大統領は直ちに失職し、12日夜青瓦台の大統領公邸を退去し、ソウル市内の私邸に戻りました。

 朴氏は元大統領府報道官を通じて「最後まで使命を果たせず申し訳なく思う。時間がかかるだろうが真実は必ず明らかになるだろうと信じている」との声明を発表しました。

 韓国紙「東亜日報」は検察が朴氏を来月初めまでに起訴する可能性が高いと報じています。

 現在韓国では朴氏の逮捕を求める罷免支持派と、罷免無効を訴える朴氏の支持派が対立しデモを繰り返しています。死者が3人も出ました。

 大統領選が罷免後60日以内に行われますが、左派文在寅氏が優位と言われています。

 韓国大統領は退任後、

・12代  全斗煥氏 光州事件等により死刑判決、のち特赦

・13代 慮泰愚氏 光州事件や不正蓄財により懲役刑、のち特赦

・16代 慮武鉉氏 在任中の収賄疑惑により自殺

という結果を残しています。これ以外にも家族や親族が逮捕された大統領が少なくありません。

 今回は最悪ともいえるケースとなりました。韓国の国民性を表しているのでしょうか

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2017年1月24日 (火)

トランプ米大統領が誕生(NO.986)

 2017年1月20日(日本時間21日)、アメリカの実業家ドラルド・トランプ氏は首都ワシントンの連邦議会議事堂前での大統領就任式で宣誓し、第45代アメリカ大統領に就任しました。

 トランプ大統領はアメリカ国内に大きな分断をもたらしました。また世界にも大きな反響をもたらしています。

 当日ワシントン中心部ではトランプ大統領の就任に抗議するデモが行われ一部は暴徒化しました。。翌日にはワシントンをはじめ全米50州、ロンドン、ベルリンなど世界70か国以上、計670か所でも抗議デモが行われました。

 トランプ大統領はさっそく公約にした「オバマケア」を廃止、TPP(環太平洋経済連携協定)離脱の大統領令に署名しました。

 また「アメリカファースト」の保護貿易や「米国製品を買い、米国人を雇う」経済政策に舵を切ろうとしています。

 メディアを敵視し、ツイッターで発言を繰り返しています。

 読売新聞の社説は「トランプ新政権」を「価値観と現実を無視した演説 米国第一では安定と繁栄失う」と批判していました。

 トランプの新しい経済政策に期待して上がり続けたアメリカと日本の株価も迷い始めました。

 日本政府も戸惑いと不安感を隠せない感じです。

 私の勝手な占いは「トランプはいずれうまくいかなくなる」と出ていますが、お手並み拝見とまいりましょうか

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2016年12月16日 (金)

年金改革法が成立(NO.975)

 平成28年12月14日、公的年金の給付額の改定ルールを見直す年金改革法が成立しました。

 年金というと分かりにくいということが通り相場ですが、今回の改革も分かりにくい改革です。民進党は「年金カット法案」と批判して反対しましたが、これは的外れの批判でした。

 2004年の年金改革で「マクロ経済スライド」という制度を導入しました。これがまた大変わかりにくい制度ですが、それが時の政府によって完全には実施されなかったのです。選挙のためでしょうか、当時の政府はデフレ下で賃金や物価が下がっても、年金は下げなかったのです。

 年金は主として現役世代が納める保険料で、高齢者に支給されます。高齢者が現役の時に積み立てた保険料から支払われるのではないのです。

 年金原資の年間の総収入は賃金の変動によって増減します。賃金が下がれば支給される年金も下げなければ収支が悪化します。それでなくても少子高齢化によって、今後の年金水準の低下は避けられません。

 今回の改革は、わかりやすく言えば賃金や物価の増減を、年金額の増減にそのまま反映させようとするものです。ただ、今まで賃金や物価の下落を年金に反映していないため、その分の借りは返してもらおうとしています。高齢者に少し我慢してもらって、年金制度を維持しようとするものです。

 改革のポイントは以下の通りです。

1.「賃金・物価スライド」徹底など、年金給付額の改定ルールを見直し、将来世代の給付水準を確保 

 たとえば賃金が物価より大きく下がっても年金が物価分しか減額されない現状を、賃金に連動して下げる

2.年金積立金管理運用法人(GPIF)に合議制の経営委員会を設置するなど、組織見直し

3.従業員500人以下の企業でも労使の合意などで、パートなどの短時間労働者を厚生年金の加入対象とできる

4.国民年金1号被保険者の保険料を産前産後4か月間免除

5.日本年金機構に不要財産が生じた際、国庫納付する手続きを規定

 年金制度にはまだまだ改革しなければならないところが残っています。少子高齢化を前提に、国を挙げて年金制度の維持に真剣に取り組んでほしいものです。

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