2006年12月15日 (金)

貸金業法成立で感じたこと

 平成18年12月13日、貸金業法が成立しました。 読売新聞には14日付で次の記事が出ていました。

 「貸金業者への規制を大幅に強化する改正貸金業規正法が13日、参院本会議で可決、成立した。2009年末までに貸金業の上限金利は大幅に引き下げられ、多重債務者の新たな発生を防ぐ大きな効果が期待されている。ただ、上限金利の引き下げは、貸し渋りという副作用も懸念されている。政府は年内に多重債務者対策本部を設置して、家計破綻が続発しないための安全網作りを急ぐ。」

 9月9日のブログで「グレーゾーン金利は廃止すべき」という意見を述べました。グレーゾーン金利とは、利息制限法の上限金利20%と出資法の上限金利29.2%の間の金利がグレーゾーン金利で、今回の改正でも貸金業者や族議員の要請を受けて8年間は温存しようとしていたのです。

 この金融庁の姿勢はマスコミや世論からたたかれました。与党では公明党がこの特例高金利の廃止を強く主張しました。自民党でも族議員のベテラン議員と廃止を主張する若手議員との主張がぶつかりました。結果として正論である特例金利廃止案が通ったのです。政府与党もたまにはいいことをやるようです。

 読売新聞の心配する「貸し渋り」については、私は、大いに「貸し渋り」をやるべきという反対意見を持っています。

 消費者金融に勤めていた時に常に感じていたことは、消費者はあまりに簡単にお金を借りることができるということでした。銀行では個人に即座にはお金を貸してくれませんが、消費者金融では初めての人でも30分もあればお金が借りられます。人によって借りられる額は違いますが、よほどの人でない限り貸してもらえます。その与信のテクニックはとても銀行にはありませんでした。

 この簡単にお金が借りられるということが、今の借金地獄をもたらしていると思います。犯罪や自殺の新聞記事を読むと、その裏に消費者金融で多額の借金がある場合が多いように感じます。

 私は、返せる当てがない限り借金はしてはならないと思います。お金を借りる前に支出を減らすべきです。仕事で使うか、他に足がない場合以外はクルマはやめるべきです。ケイタイもやめます。お酒やタバコはやめ、無駄な買い物もやめます。贅沢は禁止、昔なら新聞少年ですが、子どもたちにも家計を助ける覚悟を求めます。そしてどうしても借りなければならなかったときはできるだけ早く返すことです。

 借金が返せなくなって、また借金をする、それが人生の破滅につながります。

貸し渋り大いに結構と考えます。

 ただ、贅沢のためでなく、生きるために本当に困っている人には、希望が持てるような政策を行政が果たすべきです。多重債務者対策本部の設置もその一つと思います。

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2006年9月27日 (水)

安倍晋三内閣発足

 平成18年9月26日、安倍晋三内閣が発足しました。

 安倍首相は52歳、戦後最年少首相の誕生です。安倍首相を含む内閣の平均年齢は60.9歳、比較的若い内閣かもしれません。しかし年代別に見ると40歳代が1人、50歳代7人、60歳代6人、70歳代4人で、安倍首相より若い人が1人、同年齢1人,上の年齢が15人となっています。もっと若返ってもよかったのではないかと思います。

 各新聞の社説を比べてみましょう。

 比較的好意的だったのは、産経の「安倍新内閣 国益守るシステム築け 期待したい官邸の機能強化」,日経の「安倍内閣は官邸主導で改革実績を示せ」です。3大新聞はかなり批判的でした。読売は「論功行賞が目立つ組閣人事」、毎日は「安倍政権発足 改革の熱気が伝わらない」、朝日は「安倍内閣発足 果たしてどこへ行く」とのタイトルで、今回の組閣人事は「論功行賞」だったと決め付けています。

 

 マスコミに「三角大福中」という語呂合わせが取り上げられたことがあります。三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘の頭文字をとったものです。その次は「安竹宮」でした。安倍晋太郎(安倍晋三首相の父)、竹下登、宮沢喜一の頭文字です。首相になりたくてたまらない人をマスコミが揶揄的に取り上げたものです。結果は安倍晋太郎以外はみんな首相になりました。

 息子の安倍晋三が、父親の念願だった首相の地位をやっと手にしたのです。しかも戦後最も若い年齢でです。国民的人気がバックアップしたのは間違いありませんが、自民党内のバランスを考えたり、先輩に遠慮したところもあったのでしょう。最初の内閣は論功行賞になっても仕方がないのではないでしょうか。

 参議院議員選挙終了後に内閣改造を行い、本当に自分の考えを実現できる内閣を作ればいいと思います。 

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2006年9月 9日 (土)

グレーゾーン金利は廃止すべき

1.グレーゾーン金利とは

 消費者金融でお金を借りると、会社や商品によって多少違いますが、年27.375%とか25.55%などの高い利子がかかります。利子率は法律によって規制されています。無制限の高金利を禁止するためです。

 ところがこの法律が2つあります。出資法という法律では上限が年29.2%、利息制限法という法律では上限が年20%です。この20%から29.2%の間の金利がグレーゾーン金利です。消費者金融の各社はほとんどの商品の金利をこのグレーゾーン金利の間に設定しています。

 私は今から13年前、56歳でそれまで勤めていた外資系のコンピュータ会社をリストラ促進策を利用して早期退職し、大手の消費者金融会社に勤めました。教育部の顧問ということで、社員教育にかかわりました。

 入社したとき、それまで消費者金融のことは全く知らなかったので、教育部の同僚から業界や会社や商品について詳しく教えてもらいました。そのとき不思議に思ったのがこのグレーゾーン金利です。なぜ法律が2つあるのか、なぜ上限利率に違いがあるのか、20%の上限は無意味ではないのかと質問しました。回答はありましたが、素人の私には納得できませんでした。

2.グレーゾーン金利は撤廃すべき

 アイフルの過剰取立てのなどに対する世論の批判を受けて、金融庁は消費者金融を規制する貸金業規正法を改正しようとしています。ところが業界や自民党の族議員の要請を受けて、このグレーゾーン金利を8年間温存する特例を設けようとしています。

 改正法施行後、消費者金融の経営の考慮してグレーゾーン金利の引き下げは3年程度かけることになっていますが、個人向けは「返済期限1年以内で50万円まで」「同半年以内で30万円まで」の範囲内なら、一定の条件に当てはまるものは、年28%の金利で貸せるような特例を設けて、これを最長5年程度適用できる時限立法にしようというものです。8年間年28%の利子で貸し出せるのです。「金利を下げると信用力の低い人には貸せなくなる。業者も、借りられなくなる人も困る。少額短期の貸付なら、高金利でも返済負担は重くならない」というのが理由です。

 これでは今と変わりません。上記理由はこじつけにすぎません。大手の消費者金融各社は大きな利益を上げています。ものづくりをする同程度の規模の会社に比べて、消費者金融会社の利益は格段に大きいのです。金融庁の改正案は、消費者金融の高金利に苦しむ利用者に目を向けるのではなく、業者や業者と利害を共にする一部の政治家のほうに向いているといってもいいと思います。

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