2021年9月15日 (水)

読書の終活「峠」を読み終え「関ケ原」へ(NO.1510)

 令和3年9月14日、書棚の司馬遼太郎の小説「峠」文庫本2冊を読み終えました。これで司馬遼太郎の14作品を読み終えたことになります。

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 読み始めたのは5月5日ですが、2冊を読み終えるまでに4か月以上かかったのは、途中で12冊の本を読んだためです。図書館で予約した本や妻に勧められた本を先に読みました。

 「峠」は平成9年に購入しています。読むのは今回で3度目です。「峠」の主人公は維新史上まれにみる壮烈な北越戦争を起こし戦場で散った河井継之助です。

 河井継之助は一藩士から実力によって家老に抜擢されます。開明論者であり、封建制度の崩壊を見通しながら、長岡藩を率いて官軍とあまり意味のない勝てない戦いをやることになります。その結果多くの藩士や農民を死に追いやる結果になります。

 「峠」では主人公のそのようはマイナス面にはあまり触れず、武士道に殉じた生涯を描いています。読み終わって司馬氏の他の小説のような爽快感はありませんでした。

 次に選んだのは「関ケ原」です。誰でも知っている関ケ原の戦いがどう描かれているか楽しみです。2度読んだはずですが、内容は忘れています。主人公は石田三成、司馬氏の「新史太閤記」の後を受け、「城塞」に続く3部作の真ん中です。

 平成9年から10年に購入した文庫本3冊です。

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2021年5月 5日 (水)

読書の終活「菜の花の沖」を読み終え「峠」へ(NO.1463)

 令和3年5月6日書棚の司馬遼太郎の小説「菜の花の沖」文庫本6冊を読み終えました。これで司馬遼太郎の13作品を読み終えました。

 読み始めたのは1月1日でしたが、6巻目を読み終わるまでに今までかかったのは、途中でほかの本を11冊読んだためです。図書館で予約していたり、人にすすめられたりした本が入ってきたため、そちらを優先しました。

 「菜の花の沖」の主人公は江戸時代後期に活躍した、船頭であり、廻船問屋でもあった高田屋嘉兵衛です。

 嘉兵衛は淡路島の貧しい家に生まれ、少年時代厳しい差別に苦しめながら、兵庫に出て船頭になり、北前船で成功をおさめます。函館港を開き、国後、択捉で航路を開いたり、アイヌと仲良くなって漁業を発展させ、それを兵庫や大阪に運びました。幕府のためにも、商売を弟に任せて尽くします。

 物語の後半は一連の事件が主題です。ロシアのフヴォストフの日本に対する理不尽な暴虐、日本によるゴローニン艦長の逮捕幽閉、ロシアによる高田屋嘉兵衛の拉致とロシアでのリコルド艦長との友好的な生活、最後にゴローニンと嘉兵衛の交換などが描かれます。

 小説では北前船に始まって、松前藩による強圧的な蝦夷支配、嘉兵衛兄弟などの蝦夷地の開拓や漁業や物資の輸送、ロシアのシベリア、カムチャッカ、樺太、千島列島への進出の背景などがいろいろな資料を基に述べられています。司馬氏の綿密な調査と資料の読み込みと分析がうかがえました。

 文庫本6冊にもなったのは、時代背景の描写にかなりの部分が占められていたためです。司馬文学の最高傑作のひとつと言えると思います。処分するのは惜しい気がしますが、終活です、仕方ありません。

 次に選んだのは「峠」文庫本2冊です。平成9年に購入しています。越後長岡藩の河井継之助が主人公です。維新史上最も壮烈な北越戦争に散った英雄の物語です。

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2021年1月 3日 (日)

読書の終活「燃えよ剣」を読み終え「菜の花の沖」へ(NO.1421)

 令和2年12月31日書棚の司馬遼太郎の小説「燃えよ剣」文庫本2冊を読み終えました。これで司馬遼太郎の小説の12作品を読み終えました。

 「燃えよ剣」の主人公は幕末の新選組の副長土方歳三です。新選組の局長は近藤勇ですが、新選組の組織を作り上げ実際に仕切ったのは土方歳三でした。

 近藤勇は戊辰戦争に敗れ北に向かって逃走中に流山で捕らえられ斬首されますが、土方歳三はそのあとも戦い続け、函館の五稜郭で討ち死にします。

 この物語は土方歳三が江戸の郊外の日野から近藤とともに京都に上り新選組を作って活躍するところが中心ですが、その後幕府の没落につれて、京都、江戸、東北、北海道と戦い続けるところも詳細に描いています。

 司馬遼太郎の小説にはストーリーテラーとして面白く描くものと歴史の舞台や背景、主人公の性格や心理などを掘り下げて描くものがありますが、「燃えよ剣」は前者に属するものです。楽しく読むことができました。

 次に選んだのは「菜の花の沖」です。主人公は江戸時代後期に淡路島の貧しい家に生まれ、廻船問屋として成功し、蝦夷、千島の海で活躍、ロシアとの争いに巻き込まれる快男児の物語です。

 文庫本6冊で1996年に購入しています。令和3年1月1日から読み始めました。

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2020年12月 5日 (土)

読書の終活「播磨灘物語」を読み終え「燃えよ剣」へ(NO.1408)

 令和2年12月4日書棚の司馬遼太郎の小説「播磨灘物語」ハードカバーの3冊を読み終えました。これで司馬遼太郎の11作品を読み終えました。

 昭和50年に出版された第一刷なので、細かい字で上下2段に印刷されており高齢者には読みにくい本でした。

 「播磨灘物語」の主人公は黒田官兵衛です。羽柴秀吉の軍師となった人物です。周りには戦国時代おなじみの織田信長、羽柴秀吉のほかに、官兵衛にかかわる人物が続々登場します。物語は黒田家の成り立ちから、羽柴秀吉が天下人となるまでの官兵衛の活躍までです。徳川家康の出番はほとんどありません。

 この物語で司馬遼太郎が詳細に描いたのは、登場人物の性格やその時なぜその行動をとったかという心理状態などです。時代小説に出てくる華々しい活躍の場面などはあまり描かれていません。戦いについても結果よりもプロセスに重点を置いて書かれています。読みごたえのある大変興味深い作品でした。

 次は幕末の新選組の物語「燃えよ剣」です。主人公は土方歳三です。

 新選組は近藤勇が局長ですが、小説やドラマになるのは土方歳三が断然多いです。近藤は途中で死にますが、最後まで戦ったのは土方歳三だったということと、人物に魅力が感じられたからかもしれません。

 平成11年に出版された文庫本です。「燃えよ剣」は昭和37年に発表されており、同時期には「竜馬が行く」が新聞連載中でした。

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2020年10月27日 (火)

読書の終活「義経」を読み終え「播磨灘物語」へ(NO.1392)

 令和2年10月25日書棚の司馬遼太郎の小説「義経」文庫本2冊を読み終えました。これで司馬遼太郎10作品を読みました。

 「義経」の主人公は源義経です。対抗する人物は平家ではなく源頼朝です。義経はご存じの通り国民的ヒーローで、判官びいきと言われるほど歴史的に人気の高い人物です。ジンギスカンは義経だったなどという伝説まで生まれています。

 ところが司馬遼太郎の「義経」はそれを期待して読むと当てが外れます。戦には天才的な力を発揮しますが、世の中を知らない子供のような人物として描かれています。この小説は義経以外の源頼朝、後白河法皇、梶原景時、などは底意地の悪い人物として登場します。司馬遼太郎はこれらの人物を大変個性的に強調して描いています。また義経といえば弁慶が大きな役目を果たした感じですが、この小説では弁慶にはあまり筆を割いてはいません。

 大河ドラマになった村上元三の「源義経」とは大きな違いを感じました。

 次は戦国時代に戻り「播磨灘物語」を読むことにしました。昭和50年(1975年)年に発売されたハードカバー3巻です。主人公は秀吉の軍師の黒田官兵衛です。

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2020年10月13日 (火)

読書の終活「世に棲む日々」を読み終え「義経」へ(NO.1388)

 令和2年10月12日書棚の司馬遼太郎の小説「世に棲む日々」全3巻を読み終えました。これで9作品を読みました。

 「世に棲む日々」の主人公は吉田松陰と高杉晋作です。最後のほうに伊藤俊輔(博文)や山形狂介(有朋)が登場します。

 司馬遼太郎は幕末の英雄を3段階に分けています。最初に出てくるのは吉田松陰のように思想や世界観で維新の発端になる人たちで維新の実現を見ることなく死んでいきます。次に登場するのは高杉晋作のように先人の思いを実現すべく先頭に立って活躍し維新を成し遂げる人たちで、この人たちの多くも命を落とします。最後は伊藤博文や山形有朋のように生き延びて維新の果実を得て栄達する人たちです。

 この小説は高杉晋作の活躍を大きく取り上げ、晋作の死で終わっています。27年8か月の短い生涯でした。

 次は戦国時代でも幕末でもない「義経」です。1997年(平成9年)に出版された文庫本2冊です。義経も弘法大師空海と同じく日本の思いがけない場所に足跡を残しています。

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2020年9月13日 (日)

読書の終活「北斗の人」を読み終え「世に棲む日々」へ(NO.1380)

 令和2年9月13日書棚の司馬遼太郎の小説「北斗の人」の文庫本1冊を読み終えました。これで8作品となりました。

 「北斗の人」は幕末の剣豪千葉周作を描いた作品です。千葉周作が父親に連れられて松戸に来て浅利又七郎の道場に入門してめきめきと頭角を現し、日本一の剣豪となるまでを描いています。北辰一刀流の千葉道場を神田お玉ヶ池に開くまでの千葉周作の前半生の物語です。楽しみながら読める痛快な出世物語です。

 読んでいて司馬遼太郎氏は千葉周作が大好きだった感じがうかがわれます。解説の尾崎秀樹氏は司馬氏を「歴史上の人物と友達付き合いの出来る作者」と評していました。

 この1冊を読み終わるのに1か月以上かかったのは、図書館で予約した佐伯泰英の小説4冊と百田尚樹の小説2冊を先に読む必要があったからです。

 次は「世に棲む日々」に決めました。昭和46年(1971年)5月に出版されたハードカバーの3冊です。主人公は幕末の英傑の吉田松陰と高杉晋作です。

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2020年7月17日 (金)

読書の終活「項羽と劉邦」を読み終え「功名が辻」へ(NO.1365)

 令和2年7月17日、司馬遼太郎の小説の「項羽と劉邦」の文庫本3巻を読み終えました。

 読書の就活として手元にある司馬遼太郎の6作品目となります。読む作品の順序は自分で好きに選んでいます。

 項羽と劉邦はご存じ中国の英雄です。始皇帝が初めて中国の統一王朝として「秦」を起こしましたが、2代で滅んでしまいました。項羽と劉邦はそのあとの統一国家の覇権を争い、劉邦が生き延びて「漢」を建国しました。その2人の争いを描いた長編小説です。

 強い楚の項羽と弱い漢の劉邦が対照的に描かれています。「自尊心」のかたまりの項羽は何度も劉邦を破ります。一方「虚心」の劉邦は幾度も敗戦を重ねますが、最後に項羽に勝ち「漢」の統一国家を打ち立てるのです。

 「漢」は中国の基礎となった王朝です。今でも「漢民族」「漢字」「漢籍」など、「漢」が中国を代表する文字となっています。建国は紀元前202年で、日本は弥生文化が生まれるころで国とは言えない時代です。

 司馬氏は「史記」や「漢書」などの歴史書によりながら、想像を交えてこの作品を書いたと述べています。

 5月22日に読み初めてずいぶん時間がかかったのは、途中6冊ほどほかの本を読んだためです。

 次の読書の終活は、司馬遼太郎の小説7作品目として、戦国時代の山内一豊を描いた「功名が辻」全4冊にしました。また日本の戦国時代に戻ります。平成9年に出版された文庫本です。

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2020年5月 2日 (土)

読書の終活「新史太閤記」を読み終え「空海の風景」へ(NO.1339)

 令和2年5月1日、読書の終活として司馬遼太郎の小説の4作品目の「新史太閤記」を読み終えました。その前に「国盗り物語」を読んだのでその続き物を読んだ感じとなりました。

 主人公はもちろん豊臣秀吉です。小説は百姓の子で「猿」と呼ばれた木下藤吉郎の時代から、織田信長の家来となり、出世を重ねて天下を取る直前までを描いています。徳川家康をあの手この手で臣下の礼を取らせたところで終わっています。九州平定や小田原攻めまでは書かれていません。

 秀吉の秀吉らしさの真価が発揮される好ましい時代が描かれています。司馬遼太郎はこの時代の秀吉が大好きだったように思われます。私も天下を取るまでの秀吉は大好きです。

 ところが天下を取って以後の秀吉は別人になってしまいました。秀頼かわいさのあまり秀次一族を惨殺しました。キリスト教徒や宣教師を処刑したり、どの大名も嫌った朝鮮征伐を起こしたりしました。徳川に天下を取られたのは当然でしょう。

 司馬遼太郎は「新史太閤記」の後、「関ケ原」「城塞」で好ましくない時代の秀吉と徳川家康の天下取りまでを描いています。読書の終活の5作目は、流れからすれば「関ケ原」になるのですが、次は気分を変えて「空海の風景」上下2巻を読むことにしました。

 司馬作品は戦国時代と幕末に集中していますが、それ以外にもいくつか名著を残しています。「空海の風景」はその1つで、昭和50年(1975年)に初版が出ています。45年前です。私は昭和51年に3版を購入しました。

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 空海は讃岐(香川県)生まれで、弘法大師ともいわれ、四国八十八か所でも知られています。愛媛県生まれの私は子供のころからなじみの深いお坊さんでした。これも読むのが楽しみです。

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2020年4月16日 (木)

読書の終活「国盗り物語」を終え「新史太閤記」へ(NO.1335)

 令和2年4月16日司馬遼太郎の「国盗り物語」文庫本全4冊を読み終わりました。書棚にある司馬遼太郎の作品の3作目です。平成8年12月から平成9年3月にかけて購入しています。

 「国盗り物語」は1,2冊目が斎藤道三編、3,4冊が織田信長編となっていますが、実は4冊にかけて一番長く登場するのが明智光秀です。光秀がもうひとりの主人公と言ってもおかしくありません。

 今NHKの大河ドラマで光秀を主人公にした「麒麟がくる」をやっていますが、「国盗り物語」と比較しながら見ると面白いです。ちょっと横道にそれますが、テレビの明智光秀役の長谷川博己と斎藤道三役の本木雅弘はイメージにぴったり合っていますが、織田信長役の染谷将太は明らかにミスキャストと思います。信長はちょっと残酷なイメージの天才的な切れ者ですが、染谷は童顔でおっとりした感じを受けます。とても歴史を変えた人物には見えません。閑話休題。

 戦国時代は様々な英雄が登場します。司馬遼太郎はその英雄を主人公にした小説を数多く書いています。それらの作品の中でも「国盗り物語」は極めて優れたものの1つと言えます。

 4作目は何を読もうか迷いました。また幕末ものか、それとも幕末や戦国時代と違うものかと考えたのですが、「国盗り物語」と重なる秀吉の「新史太閤記」上下2冊に決めました。昭和46年7月と12月に出されたハードカバーの本です。

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 天下取りまでの秀吉は戦国時代でナンバーワンの魅力ある人物です。楽しみです。

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