2019年2月12日 (火)

ノーベル賞作家カズオ・イシグロの作品を読む(NO.1207)

 平成31年2月12日ノーベル賞作家カズオ・イシグロの「日の名残り」を読みました。カズオ・イシグロは一昨年の2017年10月にノーベル文学賞を受賞した作家です。

 なんで今頃読んだかという理由ですが、受賞を聞いてから数日後に我孫子図書館に予約したところ、既に30数人の予約が入っていてやっと今月の7日に手に入ったのです。1年と3か月もかかりました。もっと早く読めると思っていたのですが、こんなに待たされるとは予想外でした。

 終活で本の在庫を始末して以後、私は本は買わなくなりました。時刻表やプロ野球選手名鑑など手元に置いておきたい本以外は、すべて我孫子図書館で借りています。

 佐伯泰英の新刊の小説なども30数人待ちになるのですが、待つのは数か月です。調べてみたら「日の名残り」は在庫が1冊しかなかったからです。佐伯泰英の本は図書館では数冊購入しています。それと「日の名残り」は360ページほどの文庫本ですが、会話が少なく1ページに活字がぎっしり詰まっていて読むのに時間がかかる本でした。

 前置きが長くなってしまいました。

 さて「日の名残り」は期待通りのいかにもイギリスの本という感じでした。

 カズオ・イシグロ氏は1954年長崎で海洋学者の家庭に生まれ、5歳の時両親とともにイギリスにわたり、すべての学校教育をイギリスで受け、国籍もイギリスに移し、イギリス女性と結婚して、日本語もほとんど解さない作家です。著作は当然英語で書かれています。

 大邸宅の執事が自動車で旅をしながら1人称で過去の出来事を語るという形で書かれています。最近小説に面白さを求めて読む私にとっては期待はずれでしたが、ノーベル賞作家にそんな期待をしては失礼なのでしょう。重厚な内容で読み応えのある本だったと言えます。

 カズオ・イシグロの本は「日の名残り」と同時に、「わたしを離さないで」という本も予約して、こちらは昨年3月に読むことができました。

 作風は全く違っていて、臓器の提供者と介護人、クローン人間が登場する内容でした。その本の解説に、「いわばカズオ・イシグロ自身の頭の中で醸造された奇怪な妄想をとことん膨らませ、持ち前の緻密な書きぶりを駆使して強引かつ精緻に書ききったような迫力がある」とありました。

 「日の名残り」はアンソニー・ホプキンス主演で映画化されました。「わたしを離さないで」はイギリスで映画化され、日本でも綾瀬はるか主演でテレビドラマ化され、蜷川幸雄演出で舞台化もされています。

 カズオ・イシグロ氏の本を読んで、ノーベル賞作家というものがほんの少し見えてきた感じでした。

| | コメント (0)

2019年1月 5日 (土)

藤枝梅安シリーズを読み終わった(NO.1198)

 平成30年12月31日、池波正太郎の「仕掛人・藤枝梅安」シリーズ7冊を読み終わりました。

 これで昨年9月24日に鬼平犯科帳シリーズ24冊、12月9日に剣客商売シリーズ19冊に続いての池波正太郎の3シリーズを読み終わったことになります。

 藤枝梅安シリーズは鍼医者藤枝梅安が房楊枝職人彦次郎とともに、金で殺しを請け負うという物語です。4冊目からは剣客の小杉十五郎が暗殺に加わります。

 殺す相手は、闇の依頼人から頼まれて、この世に生かしておいては害になるばかりという悪人です。

 7冊は短編が16話、長編が4話からなっています。

 最後の長編「梅安冬時雨」は池波正太郎が連載中に亡くなったため中断、絶筆となりました。これは鬼平犯科帳の最後の話と同じです。作家としては若いともいえる67歳の死でした。

 梅安シリーズはフジテレビで3回、小林桂樹、渡辺謙、岸谷五朗が藤枝梅安となって別のシリーズとして放映されました。

 映画では萬屋錦之介が梅安を演じています。

 私の池波正太郎の作品を追っかける旅はまだまだ続きます。今は「真田太平記」を読んでいます。

| | コメント (0)

2018年9月24日 (月)

鬼平犯科帳全24冊を読む(NO.1170)

 平成30年9月23日池波正太郎の鬼平犯科帳の文庫本全24冊を読み終わりました。

 鬼平犯科帳は何十年か前に時々読んでいました。またテレビドラマも時々見ていました。今では中村吉右衛門の当たり役として有名ですが、最初は吉右衛門の父親が松本幸四郎を名乗っていたとき鬼平を演じました。

 鬼平を全巻読んでみようと思ったのは、たまたま図書館で目に留まった鬼平の第1冊を読み、その直後に浅草にある池波正太郎記念文庫に行ったのがきっかけです。

 最近は佐伯泰英の小説を発行を待って読んでいましたが、図書館で借りるため、発行直後に予約しても何十人か待ちでした。鬼平は古いためすぐに借りられます。5月12日から9月23日までに読み終えることができました。

 24冊に短編が130話、長編が5話詰まっていました。最後の長編「誘拐」は作者死亡のため未完でした。池波正太郎は亡くなる直前まで鬼平犯科帳を書き続けていたのです。

 池波正太郎の作品は全部読んだわけではありませんが、鬼平から感じたのは会話が生き生きとしており、ドラマ化するのに脚本家が会話の部分はそのまま使えたのではないかと思います。

 これは池波正太郎の生い立ちにあるのではないかと思います。浅草に生まれ、働き者の母と職人かたぎで江戸っ子気質の祖父に育てられました。小学校を卒業後、株式仲買店に奉公したり、旋盤機械工になったり、海軍に徴兵されたり、戦後東京都職員になったりしています。

 作家としてのスタートは劇作家、脚本家としてでした。その後小説家になったのです。会話が生き生きしているのは、その多彩な人生経験と劇作家として台詞を書き続けたことにあるように思います。世界中で3億冊を売り上げ、「ゲームの達人」「真夜中は別の顔」などで有名なアメリカの小説家、シドニイ・シェルダンが脚本家としてスタートしたのを思い出しました。

 鬼平が終わったので、池波正太郎の3大シリーズの2つ目、「剣客商売」を読み始めています。

| | コメント (0)

2017年10月24日 (火)

作家今井絵美子さんの死を悼む(NO.1066)

 平成29年10月23日、衆議院議員選挙の結果を大きく報じた読売新聞の死亡欄に作家今井絵美子さんの死が小さく報じられていました。72歳、乳がんでの死です。

 今井さんは私の大好きな作家の1人です。昨年妻が買っていた今井さんの数冊の本を読んで病み付きになり、我孫子図書館にある今井さんの著作を2年間でほとんど読みました。

 今井さんの小説は江戸時代の庶民を主人公とした人情味あふれる物語です。主人公はほとんどしっかり者の女性です。

 読書の記録を調べてみると47冊読んでいました。

・立場茶屋おりきシリーズ 25冊

・便り屋お葉日月抄シリーズ 9冊

・人情おかんケ茶屋シリーズ 6冊

・照降町自身番書役日誌シリーズ 5冊

・綺良の桜

・いつもおまえが傍にいた

 「いつもおまえが傍にいた」は70歳で書いた自叙伝です。壮絶な人生だったことがよくわかります。

 広島県福山市生まれ、成城大学を卒業し、画廊経営やテレビプロデューサー、夫の自殺など経験します。10歳の息子を連れて上京し作家に挑戦しますがうまくいかず福山に戻って再挑戦、55歳でやっと作家デビューを果たします。

 そして15年の間に50冊の小説を書きました。

 自叙伝には2015年に乳がんの手術を受け、ステージ4、余命3年を宣告されたことが書かれています。抗がん剤での治療を断りその後も書きまくっているとありました。そしてこの10月8日に亡くなったのです。

 猫が好きで自叙伝の「おまえ」は猫のことです。もっと書いてほしい作家でしたが本当に残念です。合掌。

| | コメント (0)

2017年9月21日 (木)

宮尾登美子の自伝小説を読む(NO.1056)

 平成29年8月~9月、宮尾登美子の自伝小説「櫂」「春燈」「朱夏」「仁淀川」とエッセイ「もう一つの出会い」を読みました。

 きっかけは妻から勧められた「蔵」を読んだことでした。面白かったため、私の読書癖が顔をだし、宮尾登美子の代表作を読みつくそうと考えたためです。宮尾登美子の小説は以前「序の舞」と「きのね」を読んだだけでした。

 「櫂」は太宰治賞をもらった出世作で、自分の母親の視点から描いています。

 小説なので登場人物の名前は本名ではありません。しかしWikipediaに出ている宮尾登美子の生い立ちと比べても、かなり実際の生い立ちに近いことがわかりました。

 「櫂」では「芸妓娼妓紹介業」を営む父親とその職業に悩む母親、父親が女義太夫に産ませた子供を引き取りその子供を自分の子供同然にかわいがる母親の苦労が克明に描かれています。

 その子供は小説では綾子となっていますが、綾子が宮尾登美子なのです。父親と母親は離婚、綾子が女学校を受験するため、母親は涙を呑んで綾子を父親の家に送っていくところで終わります。

 そのあとの3冊は綾子つまり宮尾登美子が主人公です。

 「春燈」は綾子が父親と父親の職業に反発しながら女学校を卒業し、家を出て農家の息子で教師の男性と結婚するまでの綾子の心の葛藤を描いています。

 「朱夏」は敗戦の前年に夫のいる満洲へ綾子が乳飲み子の娘をつれて出かけるところから始まります。満州での生活、間もなく敗戦、困窮をきわめながら日本に引き上げてくるまでの苦闘を詳細に描いています。

 行ってから帰るまでのわずか530日間ほどの記録ですが、綾子の苦しさが読む人にストレートに伝わってきます。

 先日なかにし礼氏の自伝インタビューをNHKBS放送で見ましたが、氏も満州牡丹江で6歳の時に敗戦、牡丹江から葫蘆島まで死と隣り合わせの逃避行を経験しました。父親をその途中で失っています。

 葫蘆島から九州に戻ってきたのですが、その時の体験が、のちのヒット曲の作詞に活かされたと言っていました。綾子一家もやはり葫蘆島から日本に帰ってきました。

 「仁淀川」は夫の実家の高知の農家に戻ってきてからの生活が描かれます。農家でのなじめない生活、子供の育児、母の死と父の死、自分の肺結核、そして家を出る決意などです。

 4冊を合わせると文庫本2300ページを超える大作です。これほどの大作の自伝小説を書いた作家は知りません。各ページともびっしりと文字で埋められています。会話の文章はほとんどありません。

 「もう一つの出会い」は農家の夫と離婚したあと、新しい夫と結婚してからの生活や作家として歩んでいく生活がうかがわれるエッセイでした。

 宮尾登美子という作家がどのような背景から生まれたかがよくわかりました。そして女性を主人公とした多くの名作がなぜ生まれたかもわかったような気がしました。

 これからはまだ読んでいない宮尾登美子の小説を読みたいと思っています。

| | コメント (0)

2017年8月31日 (木)

「今こそ、韓国に謝ろう」を読む(NO.1049)

 平成29年8月30日、百田尚樹氏の「今こそ、韓国に謝ろう」を読みました。

 知人のS氏のK通信にこの本のことが書かれていたので、我孫子図書館で予約して、40日ほど待ってやっと読むことができました。大変面白い本で2日間で読み終わりました。

 ぜひ韓国の人にも読んでほしい本ですが、ハングルに訳す必要があり、もし韓国に出版の自由がない場合にはハングルに訳しても発売禁止になるかもしれません。百田尚樹氏の反語を込めた言い方なのです。

 タイトルと各章の見出しを読むと日本は韓国に数々の悪行をなしたとなっています。たとえば40しかなかった小学校を4271校にまで増やし子供の自由を奪った。

 90%だった文盲率を劣等文字ハングルを普及させて40%に下げた。しかしこれは彼らの意向も聞かず日本が勝手にやったことなのだそうです。

 朝鮮の自然を破壊した例も多く述べられています。

 はげ山に5億9千万本の木を植えて緑化したこと、100キロしかなかった鉄道を6000キロまで増やしたこと、護岸工事のされてなかった多くの川に護岸工事をしたこと、防水、灌漑、水力発電のダムを作ったこと、漢江1100メートルの橋を架けたこと、海岸を破壊して多くの港を作ったこと、荒れ地を農地に変えたこと、農村に電気をいきわたらせたこと、などを彼らの意向を聞かず勝手にやったことです。

 昔からの朝鮮の自然を破壊したので謝るべきと言っています。

 また伝統文化の破壊についても述べています。

 今の日本人や韓国人から見たら驚くような身分制度、奴隷制度、残酷な刑罰、不潔な民間療法などを禁止し、朝鮮の伝統文化を彼らの意向を無視して破壊しました。これも謝るべきと言っています。

 そのほかにもいろいろ謝るべきことを列挙しています。また、韓国の勘違いについても例を挙げています。

 ただ慰安婦問題については全く別の観点から述べています。これは全面的に朝日新聞が作り出した問題で、その経過を述べています。韓国に謝るべき問題としてはいません。

 新しい発見に気づかされる面白い本でした。

| | コメント (0)

2017年2月12日 (日)

「海賊と呼ばれた男」を読む(NO.992)

 平成29年2月12日、百田尚樹の「海賊と呼ばれた男」上、下2巻を読み終えました

 百田尚樹の著作は「永遠のゼロ」「モンスター」「風の中のマリア」等を読んでおり、私の好きな作家のひとりです。

 「海賊と呼ばれた男」は出光興産の出光佐三をモデルにした小説です。岡田准一を主演にした同じ題名の映画を見ようとしたのですが見損なったため、急きょ我孫子図書館で原作を借りて一気に読みました。

 大変面白い本で、映画ではとてもこの内容を描ききるのは大変と感じました。

 出光佐三は明治18年生まれで福岡県宗像市(現在)出身、わずか5人で会社を興し、8000人を超える大石油会社に育てた人です。

 その会社は、出勤簿なし、定年なし、組合なしという社員を徹底的に信頼する会社でした(現在もそうかはわかりません)。あらゆる「統制」と戦った生涯でした。95歳の長寿を全うする堂々たる人生を生きた人でした。小説では国岡鐵造という名前で登場しました。

 2代目社長になる出光計助は国岡正明の名で出てきます。

 出光計助氏の名前は実は不思議な縁で知っていました。私の学生時代、60年も前のことです。

 計助氏は東京商大の出身です。私はその後身の一橋大学に在籍していたとき、一竹会という尺八のクラブに入っていました。計助氏は如竹会(卒業生の如水会の尺八クラブ)に所属して、一竹会の尺八演奏発表会の時、ゲストの一人として出演されていました練習の時お見かけしたこともありました。ただ直接会話したことはありません。閑話休題。

 「海賊と呼ばれた男」は読み終えてすがすがしい気分になれる小説でした。

| | コメント (0)

2017年1月17日 (火)

今井絵美子の時代小説にはまる(NO.983)

 平成29年1月、今井絵美子の「便り屋お葉日月抄」シリーズを読んでいます

 今井絵美子の小説は江戸時代の町人を主人公としたシリーズものが主です。

 妻が購入し我が家の書棚にあった「立場茶屋おりきシリーズ」を読み始めてから、その面白さにすっかり虜になってしまいました図書館の今井絵美子の本をつぎつぎに借りてきて読んでいます。

 Wikipediaで調べると

・立場茶屋おりきシリーズ

・照降町自身番書役日誌シリーズ

・便り屋お葉日月抄シリーズ

・すこくろ幽斎診療記シリーズ

・髪ゆい猫字屋繁盛記シリーズ

・夢草紙人情おかんケ茶屋シリーズ

・出入師夢之丞覚書シリーズ

・夢草紙人情ひぐらし店シリーズ

が出版されています。

 私はまだ3つのシリーズしか読んでいませんが、粋できっぷのいい女性が主人公となることが多く、ほろりとさせる人情話が並んでいます。

 登場人物は今井語と言ってもいい独特な江戸言葉をしゃべります。どのシリーズも今井語であふれています。

 また江戸時代の料理がこれでもかこれでもかと出てきます。作者が日本料理にとても詳しいということがわかります。

 佐伯泰英の小説のように胸のすくような勝負や命のやり取りはありませんが、今井絵美子の人情話の世界を楽しむことができます。

 ただ、我孫子の図書館には全部のシリーズはありません。それが残念です。

| | コメント (0)

2016年3月19日 (土)

「居眠り磐音」シリーズが完結した(NO.898)

 平成28年3月18日、佐伯泰英の「居眠り磐緒 江戸双紙51 旅立ノ朝」を読み終わりました。

 佐伯泰英の小説中で一番長いシリーズがこれで完結しました。作者は50巻でおしまいにするつもりでしたが、ストーリーの展開上51巻にせざるを得ないと、49巻のあとがきに書いています。

 51巻のあとがきには作者はこう記していました。

 「『居眠り磐音 江戸双紙』51巻を書き終えた二月前、何の感慨もなかった。だが、諸侯の構成を済ませたとき、

 『やはり終わったんだ』

 という感慨が胸の奥からじんわりと滲み出てきた。

 磐音とともに旅した15年であった。幸せで多忙で充実した歳月であったと思う。

(中略)

 シリーズをスタートして4、5年たった頃か、『50巻』を目標にという大風呂敷を広げた。すると磐音が作者の願いにこたえて動き出した。あとは哀しみも喜びも苦しみもともに分かち合う日々であった。出会いがあり、別れがあった。51巻の総登場人物はいったい何人になるのであろう。何百人か、何千人か。

 (後略)」

 私が佐伯泰英の本を読みだしたのは約9年前の平成19年7月です。

 そのときは図書館にあるいろいろなシリーズを順番を無視して手当たり次第に読みました。1冊ごとに完結するからです。しかし前後関係を無視して読むと当然のことながら登場人物の成長がおかしくなります。

 平成22年からは図書館で順番通りに予約して読むようにしました。予約して読むのは待ち時間がかかります。今回の「居眠り磐緒 旅立ノ朝」は予約してから手に入れるまで1か月以上かかりました。

 今までに佐伯泰英の本は222冊読んでいます。ほぼ著作のすべてではないかと思います。

 佐伯泰英は現在74歳、9シリーズを作り、そのうちの7シリーズを完結させました。ただその中の2シリーズは「新」と名付けて新しく展開させています。

 現在書き続けているシリーズは、「鎌倉河岸捕物控(27巻)」、「吉原裏同心(23巻)」「新・酔いどれ小藤次(3巻)」「新・古着屋総兵衛(11巻)」の4シリーズです。

 作者としては残りの人生をこの4シリーズに集中させたいと考えているのではないかと思います。とにかく読者を楽しませたいとサービス満点、どのシリーズもすべて面白い作品ばかりです。

 私のほうが5歳年上なので、作者が筆を折らない限り読み続けられると思います。私のほうが読めなくなるまで楽しませてもらいたいと願っています。 

| | コメント (0)

2013年5月 7日 (火)

宮尾登美子{きのね」のモデル

平成25年5月6日、妻のすすめで読み始めた宮尾登美子の小説「きのね」を読み終わりました。

この小説は、今年の2月3日に亡くなった市川団十郎の両親をモデルにした小説です。女性の視点から書かれています。

読み出したらやめられないほどの面白さで、約450ページの上下2巻を数日で読み終りました。

11代市川団十郎というより9代市川海老蔵の名前で有名、多くの女性ファンから「海老さま」と呼ばれ1世を風靡した俳優に、女中として仕え、ぴったりと寄り添い、子供を産み、最後は正妻に迎えられた女性が主人公です。

よくここまで書けたものと驚きました。

小説のモデルをネットを頼りに探してみました。私は歌舞伎については特にファンではありません。普通の人が知っていることと同じくらいだと思います。

9代海老蔵についてただ一つ覚えていることは、海老蔵と松本幸四郎と尾上松緑の3兄弟が、日替わりで「勧進帳」の弁慶と富樫と義経を演じた舞台のテレビ放送を見たことです。まだ白黒のテレビ放送でした。

なお下記のモデルはあくまで私の類推で、当たっている保証はありません。

登場人物  人物関係  モデル

・光乃     主人公  千代

・雪雄(鶴蔵) 光乃の夫 市川海老蔵(9代)

(松川玄十郎)     市川団十郎(11代)

・勇雄    雪雄長男 市川団十郎(12代)

・雪代    雪雄長女 市川紅梅(2代)

・新二郎   雪雄の弟 松本幸四郎(8代)

・明子    新二郎の妻 初代中村吉衛門の娘

・優     雪雄の弟 尾上松緑(2代)

・蝶子    優の妻

・竹本宗四郎 雪雄の父  松本幸四郎(7代)

・松川六円  雪雄の養父 市川団十郎(10代)

・松川麗扇  松川家の血筋 市川翠扇(2代)

・横田黄邨  鶴蔵後援会長 前田青邨

・幸右衛門       中村吉右衛門(初代)

・梅五郎        中村歌右衛門(6代)

・市川象之助      市川猿之助(3代)

・諸岡仁雀  雪雄の親友 片岡仁左衛門(14代)

・関東豆助  東宝劇団移籍 坂東三津五郎(8代)

・山村ひょうたん ライバル 中村勘三郎(17代)

・松川澄之助 東宝劇団移籍 市川寿海(3代)

・菊間流   踊りの流派 藤間流

・白木屋   屋号    高麗屋

| | コメント (0)